このページの本文へ

松下電器産業、静止画400万画素撮影が可能なデジタルビデオカメラ『NV-GS400K』を発売

2004年06月15日 17時12分更新

文● 編集部 内田泰仁

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

松下電器産業(株)は15日、RGB各色専用CCDそれぞれ1基ずつを持つ“3CCDカメラシステム”搭載のデジタルビデオカメラの新製品として、静止画400万画素撮影や“USBビデオクラス”に対応した『NV-GS400K』を7月下旬に発売すると発表した。価格はオープンプライスで、編集部による予想実売価格は17万円前後。本体カラーはシルバーとブラックが用意される。

『NV-GS400K』(本体カラー:シルバー)

『NV-GS400K』(本体カラー:ブラック)
『NV-GS400K』は、RGB各色専用のCCDをそれぞれ1基ずつ搭載する“3CCDカメラシステム”を採用したデジタルビデオカメラで、同社従来製品『NV-GS200K』の上位機種となる。同社デジタルビデオカメララインナップのフラグシップモデルで、高機能/高画質を重視するユーザーに向けた製品。『NV-GS200K』では1/6インチ・総画素80万/動画有効画素44万/静止画有効画素74万のCCDを3基搭載していたが、本機では1/4.7インチ・総画素107万画素/動画有効画素70万/静止画有効画素99万を3基搭載する。これにより、静止画記録画素数は『NV-GS200K』の232万画素から400万画素に(※1)に引き上げられたほか、『NV-GS100K』では54万画素/1.04倍デジタルズーム処理となっていたアスペクト比16:9の動画を撮影する“ワイドモード”での撮影が、74万画素/ズーム処理なしで行なえるようになった。

※1 同社の3CCDカメラシステム搭載のデジタルビデオカメラには、水平および垂直方向の画素ずらしによる“4倍密度画素配列”技術が搭載されている

同社の市場予測によると、デジタルビデオカメラ全体の需要は引き続き順調に伸び、2004年は180万台になるとしているという。2003年以降の製品動向としては、静止画記録画素数の向上と市場での人気上昇が進んでおり、2004年3月時点では静止画記録画素数200万画素以上の製品が全体の37%強を占め、9月には50%を超える見通しだという。これらの予測を踏まえて同社は、従来よりも静止画記録画素数が向上した本機を9月をピークとする最需要期に向けた製品と位置付けているという。

レンズは、独ライカカメラ社とのコラボレーションで開発された“ライカディコマーレンズ”で、本機より新たに光学式手ぶれ補正機構が追加された(従来機種は電子式手ぶれ補正機構を搭載)。レンズ構成は非球面3枚を含む10群14枚構成。レンズを通過して屈折した後の光に生じる色収差を抑える低分散レンズを使用し、有害反射を防ぎゴーストやフレアを抑えるためレンズの16面がマルチコート仕様となっている。また、光学ズームは従来の10倍から12倍に引き上げられている。レンズ部に取り付けられたリングは、従来のフォーカス操作が可能な“マニュアルフォーカスリング”から、フォーカスに加え、シャッタースピード(静止画撮影用)、取り込む光量の絞り(静止画、F1.6~16)/ゲイン(動画、0dB~18dB)、ズームの調整が可能な“マルチマニュアルリング”に変更されている。

画像処理エンジンには、RGB各CCDからの信号をそれぞれ独立して処理する“クリスタルエンジン”を採用。従来から搭載している3次元ノイズリダクション、画素補完処理技術“AXIS”、映像のディテールや色を補正するデジタル信号処理に加え、主に低照度での撮影時に光量のゲインをアップしても高解像度を維持しつつノイズを低減する“マルチステージノイズリダクション”と、動画と静止画の画像処理にそれぞれ専用のエンジンを使用する“デュアルイメージプロセッサー”が搭載された。また、IEEE 1394によるデジタルビデオカメラ-パソコン間の動画転送に加え、USB 2.0による転送が可能な“USBビデオクラス”に対応。“USBビデオクラス”による動画転送は、将来的にはWindows XPが標準でサポートする予定となっているというが、本製品には“USBビデオクラス”対応ドライバーが付属する。なお、今回の製品ではUSB 2.0経由でのパソコンからデジタルビデオカメラへの動画転送(テープへの書き戻し)には対応しない。

このほかの機能としては、

  • 動画と1280×960ピクセルの静止画の同時記録
  • 秒間30コマ撮影と低輝度部分の階調性を上げ高輝度部分の階調性を下げることで映像のディテールをくっきりさせる“シネライクγ(ガンマ)”処理が行なわれる動画撮影モード“プロシネマモード”
  • CCDの信号蓄積時間を最大で通常の約30倍にすることで、通常では見えない暗い場面でのカラー撮影を可能とし、秒間8コマの撮影が可能な“なめらかカラーナイトビュー”モード(従来機種に搭載されていた“カラーナイトビュー”は秒間5コマでの撮影だったが、本機では秒間8コマの撮影が可能)
  • 明るすぎる部分を網掛け表示する“ゼブラパターン”や音声の低音域を補正する“バスエンハンサー”、色レベル/ディテール描写/露出補正/コントラストの調整、マイク入力レベルの微調整などの高度な設定機能

などを持つ。

対応メディアは、MiniDVテープおよびSDメモリーカード/マルチメディアカード。メモリーカードへ記録可能なファイルフォーマットはJPEG(最大2288×1728ドット)およびMPEG-4で、DPOFとPictBridgeに対応する。モニター用の液晶ディスプレーは20万画素の3.5インチTFTカラー液晶ディスプレー、ファインダーは12.3万画素液晶ビューファインダー。インターフェース類は、IEEE 1394×1、USB 2.0×1、SDメモリーカード/MMCスロット×1。本体サイズは幅81×奥行き178×高さ80、重量は約700g(本体のみ)。製品パッケージにはDVフォーマット対応の動画編集ソフト『MotionDV STUDIO Ver.5.1J LE for DV』が付属。また、同梱のアクセサリーキットには、ACアダプター、電源コード、DCコード、バッテリーパック(1360mAh)、マイク付フリースタイルリモコン、ワイヤレスリモコン、映像/音声コード(ミニジャック対応)、レンズキャップが含まれる。

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン