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ソニー、デジタル/アナログ対応液晶ディスプレー7機種を発表――17インチから23インチまで

2004年06月09日 15時12分更新

文● 編集部 伊藤咲子

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ソニーマーケティング(株)は9日、液晶ディスプレー7機種を発表した。内訳は、ベーシックな機能/デザインの“Sモデル”が3機種、“クリアブラック液晶”を搭載したスタイリッシュなデザインの“HSモデル”が3機種、23インチの液晶パネルを搭載した“Pモデル”が1機種の合計7機種。ディスプレー市場の画面サイズ別構成比で17インチが伸びていることを受け、7機種中4機種が17インチ。また、市場の動向やユーザーの要望を受けて、オフィス/ホームユースのSモデルとホームユースのHSモデルの新製品はすべて、アナログ/デジタル2系統の入力端子を備えている。価格はすべての機種がオープンプライス。



ベーシックな“Sモデル”はアナログ/デジタル2系統の入力端子を搭載

Sモデルは、職場や家庭で幅広く使われることを想定したベーシックなシリーズ。今回、17インチのTFT液晶パネルを搭載する『SDM-S74H』(グレー)と『SDM-S74B』(ブラック)、19インチのTFT液晶パネルを搭載する『SDM-S94H』(グレー)の3機種を発売する。Sモデルとしては初めて、デジタル(DVI-D)とアナログRGB(ミニD-Sub15ピン)の2系統の入力端子を備える。

SDM-S74H SDM-S74B SDM-S94
SDM-S74HSDM-S74BSDM-S94

従来から引き続いてスリムベゼルを採用(17インチの機種は左右13.5mm幅、19インチの機種は左右17mm幅)。また背面に、ケーブル類をまとめるフックと、上下にスライドしてコネクター部分を覆う“スライドリアパネル”を備え、ケーブル類を収納して背面をすっきりさせる工夫がなされている。そのほか、ソニー独自の省エネルギー/省資源を目指す環境保全プログラム“eco info(エコ インフォ)”に準拠し、待機時の消費電力を1W以下(通常時は17インチが45W、19インチが50W)に抑えたほか、画面の明るさを4段階(HIGH/MID/LOW/ユーザー設定)に調整する“ECOモード”を搭載する。LOW設定にすると通常時と比べて消費電力を40%削減できる。

SDM-S74HとSDM-S74Bは解像度が1280×1024ドットで最大1620万色の表示が可能。輝度は250cd/m2で、コントラスト比は450:1、視野角は上下/左右160度。応答速度は16ms。電源はAC100V。本体サイズは幅367×奥行き215×高さ411mm、重量は5.6kg。チルト(前5度/後30度)が可能。19日発売予定で、編集部による予想実売価格は6万3000円前後。

SDM-S94Hは解像度が1280×1024ドットで最大1677万色の表示が可能。輝度は250cd/m2で、コントラスト比は600:1、視野角は上下/左右170度。応答速度は25ms。電源はAC100V。本体サイズは幅412×奥行き234×高さ445mm、重量は6.5kg。チルト(前5度/後30度)、スウィーベル(左175度/右175度)が可能。19日発売予定で、編集部による予想実売価格は9万5000円前後。



スタイリッシュな“HSモデル”もアナログ/デジタル2系統の入力端子を搭載

HSモデルは、ホームユースをターゲットにした、スタイリッシュなデザインのシリーズ。従来機は、“Industrial Forum Design Hannover”(※1)が開催するデザイン賞“iF design award”のプロダクト部門において、2004年に金賞を受賞している。2004年は1630件(製品)の応募があり、プロダクト部門では430件が入賞し、その中から15件の金賞が選ばれた。

※1 ドイツ産業見本市社(Deutsche Messe AG)とドイツ産業連盟のインダストリアルデザイン協議会で組織

SDM-HS74PS SDM-HS74PB
SDM-HS74PSSDM-HS74PB

今回発表されたのは17インチの『SDM-HS74PS』(シルバー)『SDM-HS74PB』(ブラック)、19インチの『SDM-HS94PB』(ブラック)の3機種。筐体のデザインは、従来機から引き続き、筐体にディスプレーが浮かんでいるように見える“フローティングデザイン”を採用する。特に本体カラーがブラックのモデルは、フレームと一体型のアーチ型アームの塗装がシルバーになり、ブラックのフレーム部分の“浮遊感”が一層増している。家庭でのテレビやビデオ鑑賞、ゲームなどの用途にあわせて、応答速度が12ms(17インチのモデルは16ms)に高速化されており、さらに高輝度/高コントラスト/低反射といったソニー開発の“クリアブラック液晶”を搭載する。クリアブラック液晶は、輝度が400cd/m2、視野角が上下/左右160度の液晶パネルに、ARコーティング(低反射コーティング)を施した低反射クリア偏光板と、バックライトの光の拡散を抑える高コントラストフィルターを採用している。

また、HSモデルとして初めて、デジタル(DVI-D)とアナログRGB(ミニD-Sub15ピン)の2系統の入力端子を備える。従来機は当初、同社運営のECサイト“ソニースタイル”限定の製品だったが、今回は一般店頭でも販売する。

そのほか、入力信号(デジタル/アナログRGB)を自動的に検知する“オートインプットセンシング”機能の搭載、色再現の国際規格“sRGB”に対応、日本語/英語/独語など10言語に対応した“OSDメニュー”の搭載いった特徴がある。また、eco infoプログラムに準拠し、待機時の消費電力を1W以下(通常時は17インチが45W、19インチが50W)に抑えたほか、ECOモードを搭載する(LOW設定にすると通常時と比べて消費電力を45%削減)。また、包装材に紙素材のパルプモールドクッションを採用するなど、環境に配慮している。PCリサイクルに対応する。

SDM-HS74PSとSDM-HS74PBは解像度が1280×1024ドットで最大1620万色の表示が可能。コントラスト比は500:1、視野角は上下/左右160度。電源はAC100V。本体サイズは幅441×奥行き216×高さ404mm、重量は5.7kg。チルト(前5度/後20度)が可能。26日発売予定で、編集部による予想実売価格は7万4000円前後。

SDM-HS94PBは、解像度/最大表示色/輝度/コントラスト/視野角がSDM-HS74Pと同等。電源はAC100V。本体サイズは幅480×奥行き260×高さ440mm、重量は6.9kg。チルト(前5度/後20度)、スウィーベル(左45度/右45度)が可能。26日発売予定で、編集部による予想実売価格は11万円前後。



23インチTFT液晶パネル搭載の“Pモデル”

デザイナーや研究者を主なターゲットとしているPモデルのSDM-P234Bは、A4見開きサイズの原稿を実寸表示できる23インチ(表示面積は横495.4mm×縦309.6mm)の液晶パネルを採用し、高解像度なWUXGA(1920×1200ドット)表示に対応。また、輝度が従来機『SDM-P232W』の200cd/m2から250cd/m2に、コントラスト比が300:1から500:1に、応答速度が25msから16msに、色再現性が65%から72%に向上(※2)しているという。

※2 アメリカの標準化委員会NTSCが策定した、地上波アナログカラーテレビ放送の方式“NTSC”に基づく色再現性

SDM-P234B
SDM-P234B

左右18mm幅のスリムベゼルを採用し、液晶パネル部分はブラック、スタンド部分はシルバーのツートーンカラーを採用する。液晶ディスプレーの下方にあしらわれたソニーロゴは、電源を入れるとイルミネーションとして点灯する。ボタン類は、使用時に触れるとアイコンが点灯する“タッチセンサーキー”方式となっている。eco infoプログラムに準拠し、待機時の消費電力を1W以下(通常時は80W)に抑えたほか、ECOモードを搭載(LOW設定にすると通常時と比べて消費電力を35%削減)する。また、包装材に紙素材のパルプモールドクッションを使用するなど、環境に配慮している。画面の明るさの設定は、ECOモードもしくは、部屋の明るさを感知して自動的に明るさを調整する“ライトセンサー”機能のいずれかを選択可能。

デジタル(DVI-D)とアナログRGB(ミニD-Sub15ピン)×2の2系統、3つの入力端子を備える。入力端子を備える。色再現の国際規格“sRGB”、画像処理デバイス間で一貫したカラー表示を実現するための国際規格“ICC(International Color Consortium)カラープロファイル”(D50ガンマ1.8/2.2、D65ガンマ1.8/2.2)に対応する。OSDメニューを搭載するほか、“OKボタン”(決定ボタン)を押すと画質を自動的に補正できる。

音声出力端子×1、音声入力端子×1を搭載。電磁波や消費電力に関するTCO99規格に対応する。電源はAC100V。本体サイズは幅534×奥行き250×高さ429mm、重量は9.7kg。チルト(前5度/後30度)、スウィーベル(左175度/右175度)が可能。VESAアームマウント(100mm)に対応する。7月中旬発売予定で、編集部による予想実売価格は26万5000円前後。



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