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VALUESTAR G タイプTZ

VALUESTAR G タイプTZ

2004年05月27日 00時42分更新

文● 鈴木 雅暢

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マルチメディアコンテンツをストレスなく扱える
ハイパワーと静粛性を両立する水冷ソリューション

 強力なAV機能は前述したとおりだが、本機の場合はそこにもう1つ、静粛性という付加価値が加わっているのがポイントだ。これは非常に大きい。こういったコンセプトのPCは、利用シーンを想定した場合、静粛性が使用感の快適さに直結するからだ。だってそうだろう。音楽やTV、DVDなどといった各種AVコンテンツの再生中に、PCの騒音(うなるような風切り音)が耳に入っては興ざめだ。言い換えれば、いくら強力なAV機能を備えていようとも、使用中ずっと大きな騒音を発していたのでは、日常的に使う気にはなれない。まして、リビングに置くなどもってのほかだ。強力なAV機能を備えるからこそ、マルチメディアコンテンツをストレスなく扱えるCPUパワーとともに、ユーザーや周りの人間にストレスを与えない静粛性が求められる。そのために導入されたのが水冷ソリューションである。

水冷システムの構造がよく見える。カードが多数搭載されたシステムだが、メモリスロットとAGPスロットは下
サイドカバーを開けてみると水冷システムの構造がよく見える。カードが多数搭載されたシステムだが、メモリスロットとAGPスロットは下部の比較的手の届きやすい位置にある。HDDベイは標準の1台に加えて、もう1台搭載できる。

 水冷システムが静音に有利な理由は冷却ファンを排除できること。一般に、高速なCPUを搭載したデスクトップシステムでは、CPUファンと電源ファン、システムファンと最低でも3つのファンが必要で、このファンが一番の騒音源となっている。水冷システムではCPUファンを省けるため静音化に有利とされるが、ラジエータ冷却用にファンが別途必要で、これをシステムファンと兼用させてもまだ電源ファンとあわせて2つのファンが残る。NECの水冷システムでは、電源ファンとシステムファン、ラジエータ冷却用ファンをまるごと一体化(SPSファン)し、1つのファンのみでシステム全体の放熱をまかなえるようになっている。その唯一のファンも12cmの大型ファンを低速で回転させ、回転速度も負荷に応じてインテリジェントに調整されるので、きわめてレベルの高い静粛性を実現している。

CPUにはAthlon 2800+を採用
Cool'n'Quiet対応により驚愕の静音化を実現

 今回のニューモデルではその静粛性がさらに向上しているが、そこに大きく貢献しているのが、新たに採用したCPU“Athlon 64”が持つ省電力機能「Cool'n'Quiet」だ。Cool'n'Quietは、CPUへの負荷の少ないときにCPUクロックと駆動電圧を自動的に下げるテクノロジー。モバイル向けCPUに搭載されている省電力技術と同じ原理で、消費電力と発熱を低減する。AMDのデータシートによれば、低負荷時の最低クロック/電圧は1GHz/1.1Vで、TDP(熱設計時消費電力)は22W。この状態ではノートPC並みの放熱設計で十分ということになる。

ラジエータ部分
後ろに張り出したラジエータ部分。ケーブル類の接続があるので壁にピタリとつけることはないと思うが、仮にそうした場合でも空気の出入りは側面のスリットから行うので問題ない。

 VALUESTAR G タイプTZではこのCool'n'Quietに完全対応。水冷システム自体もより効率的な冷却が行えるようにブラッシュアップが図られている。CPUと水冷システム以外の部分も静音にこだわった構成となっており、ビデオカードはファンレスタイプ、HDDは静音シークタイプを採用。光ドライブもより振動の少ない横置きにこだわったほか、DVD-Video再生時には回転速度を抑える工夫もとられている。この結果、システム全体の騒音レベルは、アイドル時で25dB以下、高負荷時でも従来のtype TXの低負荷時とほぼ同等の約30dBを実現しているという。これは東京都環境局が公表している騒音レベルの目安に照らすと“ささやき声程度”にあたる。ちなみに、“木の葉のふれあう音”が約20dB、“静かな図書館”は約40dBなどとされている。

 実際の使用感はというと、アイドル時はまさに無音という感覚だ。近くにいても騒音を耳障りに感じることはまずない。エンコード(TV番組の録画)などをはじめるとようやく風切り音が聞こえてくるといった印象。TVを観たり録画済みの番組をザッピングする、DVD-Videoを再生するといった場合は、1m以上離れてリモコン(標準添付)で操作することが多いだろう。そういうシーンでは、もう何をしてもうるさいなどと感じることはない。この静粛性は驚異的である。主要パーツのおすすめ構成例を次ページにまとめたので、購入時の参考にしてほしい。



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