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日立マクセル、DVD-RAMの16倍速記録に対応可能なビスマス系相変化記録膜を開発

2004年04月23日 00時00分更新

文● 編集部

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日立マクセル(株)は22日、DVD-RAMの16倍速記録や青色レーザー対応光ディスクの高速記録に対応可能な“ビスマス系相変化型記録膜(BCM:Bismuth Coupling Material記録膜)”の開発に成功したと発表した。

結晶化に要する時間と温度の関係のグラフ
結晶化に要する時間と温度の関係

開発したビスマス系相変化型記録膜は、従来のアンチモン・テルル系合金ではなく、ビスマス・テルル系合金をベースとする“BiGeTe(ビスマス・ゲルマニウム・テルル)”を採用したことで、書き込み時の高温での結晶化速度を上げると同時に、保存環境となる常温での結晶化速度を抑えたのが特徴。常温での非晶質寿命(データ寿命)は約200倍に延びているという。また、低速記録時における記録マークの再結晶化も抑えられることから、5倍速記録対応のDVD-RAMディスクや16倍速記録対応DVD-RAMで必要となる“CAV(Constant Angular Velocity)”記録にも対応可能という。記録部(非晶質)と消去部(結晶)の屈折率の差も大きくなったことからS/N比も高くなっており、DVD-RAMに5倍速記録を行なった場合、信号振幅(再生信号出力)が約2dB大きくなったとしている。

同社では、5倍速記録対応DVD-RAMディスクに同技術を採用するほか、16倍速記録対応のDVD-RAMへの応用を検討しており、次世代青色レーザー対応光ディスクに対しても展開するとしている。

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