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【IDF 2004 Spring Vol.3】2月に論文発表のSilicon Photonics技術デモが会場ロビーに!

2004年04月09日 20時46分更新

文● 編集部 小板謙次

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“IDF Japan Spring 2004”の会場となったホテルロビーでは、米インテル社が2月にNature誌に論文を発表したというSilicon Photonics(シリコンフォトニクス)のデモが行なわれていた。インテルでは従来から光の帯域幅に注目し、シリコンにも光通信技術を導入しようとしていた。この研究は光変調装置を用いて、光線を2つに分割した後、電荷をかけて位相シフトを起こさせ、再び2つの光線を合成。光線の位相のずれを起こすことににより1GHz以上の速度でオン・オフを行なうことを可能にしたものだ。この速度は従来の50倍という。

会場の一角でデモされていたSilicon Photonics技術
会場の一角でデモされていたSilicon Photonics技術。この研究成果は2月にNature誌に発表されている
右に見えるのが光変調装置
右に見えるのが光変調装置
左右に伸びているが光ファイバー。上と下のケーブルは位相変換器へ伸びる
左右に伸びているが光ファイバー。上と下のケーブルは位相変換器へ伸びる
光信号は光変調器によって2つの光線に分割され、位相変換器で位相シフトを起こさせ、再び2つの光線を合成
光信号は光変調器によって2つの光線に分割され、位相変換器で位相シフトを起こさせ、再び2つの光線を合成

会場にあったのは、まさにこの光変調装置で、米国では公開されているが日本初お披露目となる。デモではEthernet経由で流れているハイディフィニッションレベルの映像を光変調器を通してオプティカルデータに変調していた。光ケーブルは5kmぶんがコイル状に巻かれていたが、液晶ディスプレーにはスムーズな映像が流れていた。米インテル上席副社長兼CTOのパット・ゲルシンガー(Patrick P. Gelsinger)氏は3月に都内で開催された研究発表で、チップ間に銅配線ではなくシリコンフォトニクスを採用するのは2015年以降になるだろうと話している。後々はシリコン上にSilicon Photonicsを展開して高周波数を持続し、さらにラックやデバイス間に使うことを目指している。

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