富士写真フイルム
7万5000円(実売価格:5万9000円前後)
『GOOD』
- 撮影中に、デジカメであることを意識させない素早いカメラレスポンスは好感がもてる。
- 内蔵フラッシュのチャージ時間も短い。
『BAD』
- せっかくのレスポンスをスポイルしてしまう、ズームレンズのズーミングスピード。
- 倍率が高いだけに余計に気になってしまう。
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●【コンパクトなボディ】 写真ではわかりにくいかもしれないが、ボディサイズは男性の手が余るほど小さい。持ち運びは気にならない。/●【光学10倍ズームレンズ搭載】 フジノン光学10倍ズームレンズ37~370mm(35ミリフィルム換算)搭載。逆行時のフレアなどの発生も少ない優秀なレンズ。フード兼アダプタリングは同梱されているので普段から装着しておきたい。 |
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手ブレ補正機能が搭載された光学7倍500万画素モデル コニカミノルタ「DiMAGE A1」レビュー(写真をクリックすると当該記事に移動します)。 |
「FinePix S5000」(以下、S5000)は、ボリュームゾーンの価格帯を狙った一眼レフタイプデジカメだ。レンズは37~370mmの光学10倍ズーム(35mmフィルム換算)を、CCDはフジ独自開発の310万画素スーパーCCDハニカムIVHRを搭載している。コンパクトタイプのズーム倍率では物足りないユーザーに適したモデルだ。電源投入時こそ沈胴式ズームレンズの繰り出しに時間がかかるが、AFやAEなどで待たされる感覚はない。内蔵フラッシュを用いた場合でさえ、そのチャージ時間は1秒強程度(ニッケル水素使用時)と通常の使用では十分なレスポンスだ。
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●【フォトモードボタンが便利】 Fボタンでは「解像度」「ISO感度」「カラー設定」の設定変更機能を一発で呼び出せるようになっている。 | | ●【ダイヤルで撮影モードを選択】 シーンポジションを選択しておくことで、モニタ左隅に人物や風景などそれぞれのアイコンが表示される。十字ボタンで撮影シーンにあったモードを選択するれば、最適な状態で撮影できる。 |
このカメラのキモであるスーパーCCDハニカムは第4世代のもので、画素を大きくして高感度にしているHRタイプのものを搭載している。出力画像の特性としては、輪郭強調が「ノーマル」でも強めにかかっているようだ。プリントを目的とした場合は、「ソフト」で撮影したのち、レタッチなどでシャープネスを調整したほうが、いい結果を得られる。また、このクラスのデジカメとしては珍しく画質モードで「CCD-RAW」が選択できるが、これを現像するためのソフトである「RawFileConverter LE」は各種パラメータの調整が行えない。現状ではあくまでもTIFFモードの代わりと見たほうがいいだろう。上位機種の一眼レフデジカメでは、この現像ソフトによる画質アップは既知のものであるため、パラメータを調整できれば、S5000もまだまだ画質アップへの期待が高まるのである。
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●【バッテリは単3×4本】 もともとが省電力設計なのでアルカリ電池でもOK。ニッケル水素バッテリを使用した場合は400枚前後の撮影が可能だ。 | | ●【CCD-RAWモード搭載】 基本的にこのデジカメはJPEGでの使用がメイン。CCD-RAWを選択したい場合は「MENU」の階層の中から「SETUP」を選びその中から選択する。 |
S5000は、実売6万円前後。この価格で高倍率ズームレンズまで搭載しているため、お買い得感はたっぷりだ。
FinePix S5000の主なスペック |
製品名 |
FinePix S5000 |
CCDサイズ |
1/2.7インチ |
画素数 |
有効310万画素 |
レンズ |
f=5.7~57mm(35mmフィルムカメラ換算で37~370mm相当)、F2.8~3.2 |
シャッタースピード |
2~1/2000秒(静止画) |
記録媒体 |
xDピクチャーカード |
記録画素数 |
2816×2120ドット/2048×1536ドット/1600×1200ドット/1280×960ドット |
液晶モニタ |
1.5インチ低温ポリシリコンTFT液晶(約11万4000画素) |
インターフェイス |
USB、ビデオ出力、DC入力 |
電源 |
単3電池×4(アルカリ乾電池、ニッケル水素充電池) |
本体サイズ |
112.7(W)×79.3(D)×81.1(H)mm |
重量 |
約337g(バッテリ、メディア含まず)/約479g(装備重量) |