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アイ・オー・データ機器、デジタルハイビジョン放送向けHDDビデオレコーダー『Rec-POT M』を発売――録画したコピーワンス放送番組の“移動”に対応

2004年03月17日 08時47分更新

文● 編集部 内田泰仁

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(株)アイ・オー・データ機器は16日、都内同社オフィスにて製品説明会を開催し、デジタルハイビジョン放送を画質を落とさずに録画できるデジタル放送用HDDビデオレコーダー『Rec-POT M HVR-HD 160M』(以下Rec-POT M)を、4月中旬に発売すると発表した。

『Rec-POT M HVR-HD 160M』。写真では2段重ねで展示されている

Rec-POT Mは、地上デジタル放送、BSデジタル放送などのハイビジョン放送を、元のクオリティーのまま録画できるHDDビデオレコーダーで、160GBのHDDを内蔵する。2002年11月に発売された『Rec-POT S』シリーズの後継機種となり、筐体デザインが一新されている。インターフェースはi.LINK×2で、デジタル放送用チューナーとi.LINKケーブルで接続して使用する。また、i.LINKポートを利用して複数のRec-POT Mをデイジーチェーン接続したり、同じくハイビジョン放送を元クオリティーのまま録画できるD-VHSビデオデッキと接続することが可能。また、映像/音声放送部分だけでなく、番組情報などのデータ放送部分も配信時の状態のまま記録される。動作モードは、デジタルチューナー側からD-VHSデッキとして認識される“VCRモード”と、デジタルチューナー側からHDDとして認識される“Discモード”の2種類。使用する/使用できるモードはデジタルチューナーにより対応状況が異なる。

本体背面。インターフェースはi.LINK×2で、写真のデモ展示機では、一方がデジタルチューナーに、もう一方が別のRec-POT Mに接続されている
本機の最大の特徴は、Rec-POT Mに録画したデジタル放送の“コピーワンス”番組(1度しか録画できず、複製が一切作れない番組。4月以降はすべての地上デジタル放送、BSデジタル放送がコピーワンスとなる)を、i.LINK接続した別のRec-POTまたはD-VHSビデオデッキに移動する“ムーブ”機能を搭載した点。通常のコピー(ダビング)と異なり、元のデータを随時削除しながら他のデバイスにデータを転送していくため、転送元のRec-POT M内には一切複製が残らないという仕組みになっている。対応する“ムーブ”先は、Rec-POTおよびD-VHSの2種類で、“ムーブ”速度は等倍速。録画した状態をそっくりそのまま移動するので、データ放送部分を含めた全データが転送される。なお、“ムーブ”機能は、“VCRモード”でのみ使用可能。

このほかの変更点としては、100倍速再生/巻き戻しの追加、録画した番組を指定した順番に再生する“プログラム再生”の設定時に、録画済み番組のリスト上に再生順を表示する機能の追加、など。本体サイズは、幅280×奥行き200×高さ35mm、重量約1.9kg。対応するチューナーは、BSデジタル/CS110度デジタル/地上デジタルのチューナーおよびテレビ内蔵のチューナー。価格はオープンプライスで、編集部による予想実売価格は、5万円台前半。



同社取締役社長の細野昭雄氏マルチメディア事業部AVネットワーク3課プロダクトマネージャーの増田憲泰氏

Rec-POT Mのプロモーションスケジュール。年末には次期モデル、ラインナップ拡充が予定されているという
この日行なわれた製品説明会では、同社取締役社長の細野昭雄氏が、デジタル家電事業への取り組みについても説明した。細野氏は「(デジタルハイビジョン放送に対応する録画機器は)家電メーカーの製品だけでは対応しきれていない」という状況を指摘し、今回のRec-POT Mによるデジタルハイビジョン放送の元クオリティーのままでの録画のメリットをアピール。また、今後の製品展開について、「インターネット上などでも放送されている放送にどう対応するのか。デジタル放送、ハイビジョン放送にどう対応するのか」という点を念頭に置きつつ、「増設性、拡張性にも考慮した、周辺機器メーカーらしい視点で、痒いところに手が届く製品」をリリースしていくことで、“家電ビジネスにおける周辺機器ビジネスの展開”を図っていくとした。また、細野氏に続いて登壇した同社マルチメディア事業部AVネットワーク3課プロダクトマネージャーの増田憲泰氏は、製品の概要説明に加え、今後のRec-POT Mの販促活動についても説明。「これから本格的に家電市場に参入するに向けて、販促活動にも積極的に取り組んでいく」として、販売店を含めた市場認知活動の強化、店頭POPの充実(販売フロアの展示用テレビの上に設置するものなど)、販売店向けのセールスコンテストの実施など、メーカー、流通が一体となった販売体制の強化に努めていくという方針を示した。



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