SilentMasterの新モデル「JC-3101SR」天板と底板には蛇紋石を使用している |
ジャパンバリュー製の静音PCケース「SilentMaster」に新モデルが登場した。新バージョンに至り販売価格は何と8万4800円という超高級ケースに進化、型番は「JC-3101SR」。現在、高速電脳では同ケースを使用したXeon搭載モデルを展示中だが、何とPCの天板と底板には蛇紋石が使用されている。
蛇紋石はオプションの製品。もちろん取り外しは可能で、裏面には粘着性のあるシートが貼られている。ちなみにインシュレータはマザー側には1つ多めに取りつけられている念のいれよう |
そもそもこのPCは“リビングPC協賛HTPCスペシャルSPECモデル(型番:KD-XE2400HT)”として同店が販売しているもので、CPUにXEON-2.4GHz(FSB533)×2、メモリ1GB、マザーASUSTeK/PC-DL DELUXE、VGA/RADEON9800 Pro 256MB、DVD±Rドライブなどかなりのハイスペックマシンとなっている(この他にも、ネジからファンに至るまで静音に気を使った贅沢なパーツをふんだんに使用している。詳細は同店のウェブサイトで確認してほしい)。それらと今回発売となった「JC-3101SR(フルオプション版)」を組み合わせて販売しているのだが、セット価格は驚きの56万8000円。まさに“スペシャルモデル”と呼ぶにふさわしいPCとなっている。
徹底して“静音性にこだわった作りの内部” | 両側面パネルは2枚重ねの構造となるが、重さは3kg | |
間にはオレフィン系高密度遮音シートが挿入され、きっちり音をガード | 引き出して着脱可能な3.5インチベイには絶縁フィルムを装着し、下部に搭載されるパーツとの干渉を防止 |
「SilentMaster JC-3101SR(フルオプション版)」単体のスペックは、オールアルミ製の筐体でサイズは200(W)×470(H)×575(D)mm、Extended ATX規格のマザーボードも搭載可能。ベイ数は上から5インチベイ×5、3.5インチベイ×2、5インチシャドウベイ×2、5インチベイ×1となり、ファンは背面と底面にそれぞれ2基ずつ搭載可能だ。
5インチベイや電源トレイなど、その他振動するパーツを搭載する部分にはすべてアブソーバを装着。3.5インチベイ部分は前面に引き出して着脱可能となっており、絶縁フィルムを装着することで下部に搭載されるパーツとの干渉を防止。さらに両側面パネルは2枚重ねの構造となっており、その間には自動車の遮音材などに使用されるオレフィン系の高密度遮音シートが挿入される。底面の5個のインシュレータは削り出しのアルミ製で、衝撃吸収素材ソルボセインを装着……と、とにかく“静音性”へのこだわりは1ずつ挙げていくときりがないほどだ。
少し分かりにくいが蛇紋石は、各ベイの両サイド(厚さ10mm)にも装備されている | とにかく“静音性”へのこだわりは1ずつ挙げていくときりがないほど |
さらに冒頭でも触れた天板と底板に使用している蛇紋石だが、こちらはオプションの製品。しかもこの蛇紋石は、前述の場所以外に各ベイの両サイド(厚さ10mm)にも装備されている(ほかにベイ用オプションとして、ともにオーディオ機器の反響
防止材・振動吸収材として利用されているアルミラスク材、ジルコンサンドゲル材なども用意されている)。元々、このケースの重量は14.5Kgとなっているのだが、今回のように組みこみ済みのフルオプション版ともなると、その重量はもはや計測不能。2枚重ねの両側面パネルだけでも1枚3kgと重く、今回のモデルのように蛇紋石も組みこまれているとなると、もはや大人一人で持ち上げるのはかなり危険。実際、2人で持ち上げてやっとという重量だったことをここに記載しておく。
とはいえ「ここまでやられたら文句も出ません」といえる仕様であることは間違いなく、金額面さえ考慮しなければ最強クラスのPCケースといっても過言ではないだろう。実際の販売形式は受注生産ということで、納期は約1週間ほどということだ。気軽に購入できる製品でもないので、興味があるのなら一度ショップに相談するとよいだろう。