「Color MultiWriter 9700C」は、オフィス向けのA3対応カラーレーザープリンタである。A4横で毎分24ページの高速カラー出力、“PrintAgent”や“MOPYING”など独自ツールで業務効率の向上に役立つ。
高速・高精細エンジン採用
使いやすいビジネスカラー機
「Color MultiWriter 9700C」。写真は「両面印刷ユニット」「増設ホッパ(500×3)」付き |
写真1 手差しトレイ部分。上部にオプションの両面印刷ユニット(5万円)が装着してある。 |
「Color MultiWriter 9700C」(以下MW 9700C)は、富士ゼロックスプリンティングシステムズの「DocuPrint C2425」と共通の印刷エンジンを採用するレーザー電子写真方式のA3対応のプリンタだ。そのため、基本的な出力性能はDocuPrint C2425と同じであり、操作パネル部分の作りこそ異なるが、全体のシルエット(外観)、サイズ、重量もよく似ている。
対応用紙は、標準付属の用紙カセットに最大560枚、手差しトレイにカット紙やハガキ(50枚)、長尺(最大304.8×1200mm)用紙(180枚)などを1枚づつセットできる。オプションも充実しており、最大1680枚の用紙を追加セットできる増設ホッパ、両面印刷ユニット、内蔵可能な無線LANボードなどが用意されている。
PrintAgentのアイコントレイ。 | PSW(プリンタ・ステータス・ウィンドウ)。 | |
画面1、2 PrintAgentのアイコントレイと、PSW(プリンタ・ステータス・ウィンドウ)。プリンタの状態やトナー残量、用紙ストック量がクライアント側で確認できる。 |
写真2 内部アクセスは前面に集中しており、メンテナンスも楽に行える。引き出しているドラムカートリッジの耐久寿命は3万枚。右側にトナーカートリッジがある。 |
MW 9700CとC2425の相違は、印刷データから実際の出力イメージを生成するコントローラと、デバイスドライバや印刷ユーティリティなど、使いやすさに深く関わる部分で顕著になっている。MW 9700Cでは、64ビットRISCチップ(300MHz)と、画像処理専用のASICや大容量メモリで高速処理を行う。さらにNEC製の印刷ツール「PrintAgent」で、ネットワーク経由でプリンタの状態(トナー残量や用紙残量)が確認できるなど、独特の使いやすさ感を持たせた。
画面3 PrintAgentリプリント機能。コピー機のようなユーザーインターフェイスで、一度印刷したドキュメントの複製印刷、ジョブ結合などが行える。 |
ほかに、MOPYING機能として、いったん出力したドキュメントをローカルのスプーラに蓄積してコピーのように何部も出力したり、複数のドキュメントを結合したりできる「リプリント」機能などがある。デバイスドライバとも連携しており、ネットワークプリンタとして利用しやすい。Macは未対応なため、Windowsクライアントで統一された事業所や部署内ネットワークならば、業務用カラープリンタとしてColor MultiWriter 9700Cがお勧めだ。
Color MultiWriter 9700C(PR-L9700C)の主なスペック | |
製品名 | Color MultiWriter 9700C(PR-L9700C) |
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印刷方式 | レーザービーム乾式電子写真方式 |
出力速度 | カラー/モノクロ 24ppm(A4横片面) |
解像度 | 1200dpi、600dpi(9600dpi相当×600dpi) |
用紙サイズ | A3~はがき、長尺 |
両面印刷 | ――(オプション) |
I/O | 10/100BASE-TX、パラレル、USB 2.0 |
コマンド体系 | Windows専用言語(NMPS)、NPDL Level2(モノクロ印刷のみ) |
処理用CPU | 64bitRISCチップ-300MHz |
処理用メモリ | 128MB(最大1024MB) |
処理用HDD | ――(オプション) |
対応OS | Windows XP/2000/NT 4.0/Me/98/95、Windows Server 2003 |
消費電力 | 最大:100W以下 平均:400W以下(節電モード12W以下) |
サイズ(W×D×H) | 678×631×473mm |
重量 | 約60kg |