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NEC、スロットイン方式のDVD-RAM/Rドライブを内蔵したHDD&DVDレコーダー『AX300』を発表

2003年11月26日 14時16分更新

文● 編集部 佐久間康仁

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日本電気(株)とNECパーソナルプロダクツ(株)は26日、HDDレコーダー『AX10』『AX20』の上位機種として、スロットインタイプのDVD-RAM/Rドライブと160GB HDDを内蔵したHDD&DVDレコーダー『AX300L(型番:PK-AX300L)』と、AX300LのHDDを300GBに増強した『AX300H(型番:PK-AX300H)』を2004年1月下旬に出荷開始すると発表した。価格はオープンプライスで、編集部による予想実売価格はAX300Lが12万円弱、AX300Hが10万円台半ば(15~16万円程度)と見られる。

AX10/20ユーザーの要望に応えて
DVDへの書き出しや使い勝手の向上を図る

『AX300H/L』
『AX300H/L』。従来のHDDレコーダーとしてのAXシリーズに、新たにDVDレコーダー/プレーヤーとしての機能を追加したという意味を込めて、左右に2分するデザインを採用したという

AX300L/Hは、従来のAX10/20ユーザーからの評価・感想で、「パソコンを使わずにDVDに保存したい」「DVDプレーヤーとしても使いたい」といった声が多いことに注目し、DVD-RAM/Rドライブを内蔵するとともに、HDD容量を増強して長時間の録画を可能にし、HDD上にフォルダーを作成して録画映像の管理を行なうなど、使い勝手の向上を図ったのが特徴。

HDD容量の増加により、300GB HDD搭載のAX300Hでは最高画質モード(ビットレート9Mbps)で74時間、長時間モード(同2Mbps)では423時間(約18日間)、160GB HDDのAX300Lでは同じく34時間/141時間の録画が可能となった。

おまかせ録画設定 録画設定の詳細メニュー
“おまかせ録画設定”の画面。キーワードを入力しておくと、電子番組表の情報から関連する番組を自動的にピックアップする録画設定の詳細メニュー。録画時にフォルダーを指定しておくと、あとで目的の番組を探すのが楽になる

録画予約は、地上アナログ放送で送信される電子番組表“ADAMS-EPG”を利用し、ユーザーがキーワードを最大6個まで登録しておくと、その単語に関連する番組を自動的に録画予約リストに登録する“おまかせ録画”機能を新たに搭載。再放送を重複して録画しないための機能として、“除外キーワード”も設定可能なほか、録画番組の直前に野球中継がある場合、中継放送時間の延長の可能性がある旨を予約時に警告メッセージとして表示する機能を持つ。

AX300L/Hをリビングルームに設置して家族で共有する場面を想定して、フォルダー分けによる管理機能も追加された。フォルダーは最大20個の作成が可能で、フォルダー内のファイルを連続再生したり、フォルダーまるごと録画ファイルを削除することも可能。

AX300では、録画済みの番組をハードウェア(トランスコーディング用LSI)でビットレート変換して、HDDの空き容量を増やす“高速レート変換エンジン”を新たに搭載。NECの調べでは、ハードウェア圧縮によって他社の同様の機能(ソフトウェア圧縮)に比べて、約7倍の高速処理が可能になるとのこと(CBR:固定ビットレートで8Mbpsの映像を、VBR:可変ビットレートで平均4Mbpsに変換する時間を測定し、他社が2時間かかるところを約17分で完了したという)。この機能を利用して、標準や高画質モードでHDDに録画しておいた映像を、DVD1枚(約4.7GB)に収まるようにレート変換して書き出す“高性能DVDダビング”も可能。

カット編集の画面
カット編集の画面。始点と終点を指定して、メニューで削除もしくは解除を選択するだけなので、リモコンだけで操作が可能

そのほか、始点/終点を指定して間の映像を取り除く“カット編集”もAX300単体で可能になった。始点/終点の指定はGOP(Group of Contents、MPEGファイルでの映像圧縮時の単位)ごとで、フレーム単位での編集は従来同様、パソコンに取り込んで付属のビデオ編集ソフト『Ulead DVD MovieWriter for NEC』を用いて行なう。


TVチューナーは地上アナログ放送/CATV/BSアナログ(音声多重対応)で、高画質化のための機能としてゴーストリデューサー/3D Y/C分離/デジタルノイズリダクション/タイムベースコレクターを搭載。

本体前面のインターフェース部分
本体前面のインターフェース部分。普段はカバーが閉じている

本体のインターフェースは、AV関連がアンテナ入出力/BSアナログアンテナ入出力/ビデオ入力(S-VIDEO×2、コンポジット×1)/ビデオ出力(S-VIDEO×1、コンポジット×1)/D2出力×1、ネットワークは10/100BASE-TX対応Ethernet端子を装備し、2台までのパソコンにTV番組のライブ配信もしくは録画済み映像の配信が可能。

本体サイズは幅430×奥行き24.2×高さ77.5mmで、重量および消費電力は未計測(1月下旬の発売までに確定)。本体には、チャンネル操作やカット編集などをボタン操作で行なえるリモコンが添付される。リモコンのサイズと重量は、幅53×奥行き200×高さ24.2mm/約90g(単3乾電池2本を含まず)。

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