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ソースネクスト、“コモディティ化”で新機能を採用――新製品『ウイルスセキュリティ2004』も発表

2003年09月29日 19時33分更新

文● 編集部

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ソースネクスト(株)は29日、同社が2月に発表した事業戦略“コモディティ化(Commodity:日用品化)”の一環として、新機能“自動インストール”を導入すると発表した。併せて、新製品としてウイルス対策ソフト『ウイルスセキュリティ2004』を11月14日に発売するほか、日本アイ・ビー・エム(株)と提携して表計算ソフト『Lotus 1・2・3』を1980円で販売することなどを発表した。

松田憲幸氏
代表取締役社長の松田憲幸氏

代表取締役社長の松田憲幸(まつだのりゆき)氏は、都内で開催した記者発表で、同社が実施したアンケートでは66%のユーザーがパソコンのインストールがうまくいかなかったと答えており、アプリケーションを買ってきてもパソコンを使える人がそばにいないと使えなかったりするような状況であることから、初心者でも音楽CDのように簡単に使えるようにするため“自動インストール”を導入したことを説明した。“自動インストール”は、アプリケーションのインストールをワンクリックで行なえるようにする機能で、初心者向けにデスクトップアイコン/スタートメニューの登録まで行なうもの。なお、インストールに慣れているユーザーに対しては、カスタムインストールのメニューが用意されている。

“自動インストール”のイメージ
“自動インストール”のイメージ(画面中央表示されているのはインストール開始までの秒数)

同社では、11月に発売するウイルス対策ソフト『ウイルスセキュリティ2004』や現行製品の“特打”シリーズから導入し、その後、初心者向けソフト全般に導入するとしている。導入したソフトのパッケージには、ロゴマークが付けられる。

ロゴマーク
“自動インストール”に対応したアプリケーションに付けられるロゴマーク

ウイルス対策ソフトも1980円で発売

同時に発表した新製品『ウイルスセキュリティ2004』は、ウイルス対策、不正侵入対策(ファイアーウォール)、情報漏洩対策に対応したセキュリティー対策ソフト。ウイルスを検知した場合に自動的に駆除し、「駆除しておきました」というメッセージだけを表示する“自動ウイルス駆除機能”を搭載したのが特徴。ウイルスの情報なども分かりやすく表示するようになっている。対応機種はPC/AT互換機。対応OSはWindows XP/Me/98/98 SE/2000 Professional。11月14日に発売し(オンライン販売は10月30日)、価格は1980円。併せてバックアップソフト『Acronis TruImage Personal』(単体販売は1980円)をセットにした『ウイルスセキュリティ2004パック(仮称)』を2980円で発売する。

製品パッケージ
『ウイルスセキュリティ2004』

同社では、年間100万本の販売を見込んでおり、『ウイルスセキュリティ2004』の発売に向け、都内に“ウイルス対策室(仮称)”を設立。ウイルス定義ファイルなどを競合他社と比べても遜色ない頻度で提供するとしている。詳細については、今後発表する予定。同ソフトの開発元はウイルス対策ソフトメーカーのインドK7Computing Private社。

『Lotus 1・2・3』
『Lotus 1・2・3』のパッケージを手にする松田社長

ラインアップの拡充については、当初、年内100タイトルを予定したものが、19日に3ヵ月前倒しで達成されたことを示し、順調に進んでいることをアピール。今後のラインアップとして、表計算ソフト『Lotus 1・2・3』(10月31日発売)、バックアップソフト『Acronis TruImage Personal』(10月31日発売)、HDデータ消去ソフト『Acronis DriveCleaner Personal』(10月31日発売)、DVDプレーヤーソフト『WinDVD Personal』(11月14日発売)、MP3変換ソフト『WinRIP Personal』(11月28日発売)ほかを1980円で販売する予定。販売チャンネルの拡充では、量販店や書店のほか、コンビニエンスストア、カフェ、ホームセンター、生活雑貨店など、取り扱い店舗が1万を超えたことを紹介。年内に1万5000店舗を目指すとした。

2008年には1兆円規模
2008年には市場が1兆円規模に拡大

松田氏は、低価格化で販路の拡大を図る“コモディティ化”以降、同社のシェア(販売本数/GfK調べ)が20.5%とトップで、他社も参入してきている低価格ソフトの分野でも39.9%のシェア(販売本数/BCN調べ)でトップとなっており、他社を圧倒していることを強調した。

最後に、ゲーム業界ではハードよりソフトのほうが市場規模が大きいことを引き合いに出し、パソコン業界では状況が逆で、ソフトが約25分の1と規模が小さいことを挙げ、今後、使い勝手を向上させることで市場は拡大すると見込んでおり、2008年には市場規模を現在の約1300億円から1兆円に拡大したいと意気込みを見せた。

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