【COMPUTEX TAIPEI 2003レポート(Vol.1)】AMDがCOMPUTEX会場のそばでAthlon 64とAthlon 64FXを発表!
2003年09月24日 22時35分更新
![]() |
---|
24日午後2時、台北で開催中の“COMPUTEX TAIPEI 2003”、第2ホールの隣にある複合商業施設「ニューヨークニューヨーク」最上階のイベントスペースで、Athlon 64とAthlon 64FXの発表会が行われた。
Athlon 64、Athlon 64FXの詳細についてはASCII24のニュースで述べたとおり。またAkiba2GO!ではパフォーマンスもお伝えしているが、両者はAMDのAthlon XPシリーズの後継モデルとなる、PC用の64bit CPUである。64bit CPUでありながら、現在の32bit CPU(Pentium 4やAthlon XPなど)のアプリケーションも、エミュレーションなどによらず高速に動かせるのが特徴だ。
![]() |
---|
64bitコンピューティングを熱く語るSeyer副社長 |
キーノートスピーチに立ったAMDのマイクロプロセッサビジネスユニット副社長のMarty Seyer氏は「64bit化はけっして我々が押しつけたものではなく、シミュレーションやCG制作など多くの分野におけるユーザーの需要に応えた結果である」と解説。「Opteronによってハイパフォーマンスコンピューティングとサーバの世界をカバーしたが、今回Athlon 64と、モバイル向けアスロン64の登場で、64bit化が必要なPCの世界に向けて、製品ラインナップが完結した」と述べた。
![]() |
![]() |
![]() | ||
---|---|---|---|---|
Athlon 64FXは、競合する3.2GHz製品(=Pentium 4-3.2GHz)よりデジタルメディア処理で10%、ゲ ームで17%、トータルで10%高速だという |
Computexには、主要IT企業の幹部が集結していることもあり、nVidia、SiS、ULi(旧ALi)、VIAの各社からCEO、プレジデントが祝辞を述べたが、注目されるのは最初に祝辞とともに製品開発計画を伝えた台湾マイクロソフトのJimmy Chen氏だ。Windows XPは、現在家庭用のHome、ビジネス向けのProfessionalがあるが、ここに新たにハイエンドコンピューティング用として「64bit Edition」を追加するという。これが、Athlon 64/FXの64bit機能をフルに生かせるWindowsということになる。現行の32bit版Windowsの実に4000倍におよぶ最大16TB(44bit相当)のメモリを扱え、既存の32bitアプリもフルスピードで動くことが強調された。気になるのは出荷時期だが、現在ベータ版の段階で、2004年第一四期には出荷を予定しているという。
![]() |
![]() |
![]() | ||
---|---|---|---|---|
メジャーPCメーカーでは富士通のワイド液晶モデルが並べられていた | Gigabyteのベアボーン、G-Maxも対応製品を投入する | コンパクトさがひときわ際だつIWillのAthlon 64ベアボーン | ||
![]() |
![]() |
製品は即日出荷され、Q4には幾何級数的に製造量を拡大していくという。すでにNVIDIAやVIAは昨日、および本日午前中に対応チップセットの公式の発表会を終えており、Computex会場にはAthlon 64/64FXマザーボードがあふれている。最後まで謎だったCPUの正体を、3日目にして明らかにするという手の込んだラウンチスケジュールに、AMDがこの製品にかける気迫が伝わってきた。
【関連記事】