日本電気(株)は17日、発電効率を従来比で約2割向上させた燃料電池を開発し、それを搭載したノートパソコンを試作したと発表した。
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試作した燃料電池搭載ノートパソコン |
開発した燃料電池は、セルの出力密度が50mW/cm2で、実装技術が向上したことから、ノートパソコンの駆動に必要な出力を得るためのモジュールの体積が2割小型になったという。電極にはカーボンナノホーンを採用しており、発電効率が高いのが特徴。電圧は12Vで、平均出力は14W(最大24W)。電池の総重量は900g(そのうち燃料は300g)。パソコンを含む総重量は2kg。サイズは幅270×奥行き270×高さ40mm。燃料に濃度約10%のメタノールを300ml使用した場合の動作時間は約5時間。
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燃料の補充には円筒状の容器を利用。補充用燃料を入れた後は本体から取り外す |
同社では、燃料電池内蔵ノートパソコンの2004年中の実用化と、40時間の連続稼働が可能な燃料電池内蔵ノートパソコンの2005年中の製品化を目指すとしている。なお、試作機は同日から千葉県の幕張メッセで開催される“WPC EXPO 2003”で展示とデモンストレーションを行なうという。
