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PowerShot A70

PowerShot A70

2003年09月11日 02時16分更新

文● 小林 伸

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PowerShot A70

キヤノン

オープンプライス(実売価格:4万円弱)

「PowerShot A70」はCCDの画素数アップだけでなく、DIGICの搭載やシーンモードの追加でフルスペックコンパクトのPowerShot Sシリーズ並に使い込めるデジカメに進化した。

コンパクト化して
高級感も向上

PowerShot A70
コストパフォーマンスの高さと多彩な撮影機能、高級感を兼ね備えた「PowerShot A70」。
「IXY DIGITAL 400」レビュー
「記憶色」から「再現色」へと写真作りが変化「IXY DIGITAL 400」レビュー。写真をクリックすると当該レビュー記事に移動します。

 キヤノンの「PowerShot A70」(以下A70)は、200万画素3倍光学ズームを搭載した「PowerShot A40」の後継機で、従来機の持つ高いコスト性能を引き継いでいる。ボディサイズは101(W)×31.5(D)×64(H)mmとひと回り小型化したが、電源は単3電池×4本と変更されていない。

 画質面で特に感じたのは、若干コントラストが強く中間色が原色に近い方向に再現されていた色再現性が、見た目に近い色とコントラストになったことである。世に言う「記憶色」から「再現色」へと、色の味付けを変えてきたという印象を受けた。



従来機種「PowerShot A40」との比較
写真1 従来機種「PowerShot A40」との比較ではボディの大きさが一回り小さくなったのがわかる。ボディ上面にモードダイヤルが新設され、その撮影モードの豊富さにクラスを超えた性能を感じさせる。ズームレバーもシャッターボタンの位置に変更されている。

 35mmフィルム換算で35~105mmの光学3倍ズームレンズを装備する点は変更ないが、ズーム切り替えレバーは人差し指で操作するタイプに変更された。個人の好みの分かれるところだが、筆者は以前のように親指で操作できたほうが、無用にシャッターから指が離れずに好ましいと思った。

撮影サンプル
サンプル マクロ機能は従来より大幅に接近した撮影が可能になった。画像の発色も以前より自然さが増したような印象。階調表現もより自然さが増した。しかし、CCDの高画素化の影響か若干画像にザラついた印象を受ける。

 レンズの基本性能もグレードアップされていて、最短16cmまでと少々もの足りなかったマクロ撮影機能が5cmまで寄れるようになり、名刺の大きさよりひと回り小さい範囲を撮影できるまでになった。AFは従来の3点測距AiAFから5点測距AiAFに測距点が増えた。ポイント自体を自分で1点に決めたAFも可能なうえ、今回からマニュアルフォーカスも選べるようになっている。

各種コンバーターレンズが使用可能
写真2 レンズとボディの境目にあるマウントにアダプタを使用して各種コンバーターレンズが使用できる。テレコンバーターを使用した場合で252mm相当の望遠レンズになる。

 メイン操作ダイヤルには高級機のように12もの撮影モードが並べられている。普段気軽に使いたい人はAUTOの位置のまま撮影しても充分納得できる画像を撮影できるが、こだわりたい人には撮影シーンに合わせた7つのイメージモードと、本格的なマニュアル撮影まで備えた4つのクリエイティブモードに切り替えられる。


 このように、A70は上位機種のSシリーズに匹敵する撮影機能を持っている。ストロボシューや外部ストロボ端子は装備しないが、広角/望遠のコンバージョンレンズが使えるなど、アクセサリの豊富さで上回る部分もあり、機能は単なるエントリ向けのコンパクト機とは言えない充実ぶりだ。小型、高性能、高画質と3拍子揃っており、1台を末永く使い込みたいというユーザーにお勧めできる。

PowerShot A70の主なスペック
製品名 PowerShot A70
撮像素子 1/2.7インチ原色CCD(有効320万画素)
開放F値 F2.8~4.8
焦点距離 5.4~16.2mm(35mmフィルムカメラ換算時:35~105mm)
ズーム 光学3倍、デジタル最大3.2倍
出力サイズ 最大2048×1536ドット
ファイル形式 静止画:JPEG(Exif2.2)
動画:AVI(Motion JPEG)
記録メディア コンパクトフラッシュ(TypeI)
液晶モニタ 1.5型低温ポリシリコンTFT(約7.8万画素)
バッテリ 液晶オン時250枚(アルカリ乾電池)
サイズ 101(W)×31.5(D)×64(H)mm
重量 約215g(本体のみ)

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