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ソニー、“バイオノート”秋モデルを発表――ワイヤレス通信機能を強化

2003年09月10日 22時32分更新

文● 編集部 伊藤咲子

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全モデルDVD±RWドライブを搭載

バイオノートGRは、TVチューナー搭載のMPEG-2リアルタイムエンコーダーカード『Giga Pocket Engine M』を内蔵し、映像系の機能を強化したバイオノートのフラグシップモデル。

バイオノートGR
バイオノートGR。テレビ録画/管理/再生統合ソフト『Giga Pocket Ver.5.5』を操作できるリモコンが付属する

従来機より引き続き搭載するGiga Pocket Engine Mは、ハードウェア処理によるMPEGエンコードに対応し、TVチューナーの映像やビデオ入力をリアルタイムに変換することが可能。大きさはPCカード程度だが、ビデオ入力端子、TVチューナー(VHF1~12チャンネル/UHF13~62チャンネル/CATV C13~C63チャンネル、ステレオ対応、2ヵ国語対応)を備え、また、色のにじみをなくし、細部の表現を向上する“3次元Y/C分離回路”を搭載する。

MPEG映像の圧縮モードとその録画時間は、高画質モード(MPEG-2)の場合、転送レートが8Mbps、解像度が720×480ドットで、1GBあたり約17分記録できる。標準モード(MPEG-2)の場合、転送レートが4Mbps、解像度が720×480ドットで、1GBあたり約34分記録できる。長時間モード(MPEG-1)の場合、転送レートが1.41Mbps、解像度が352×240ドットで、1GBあたり約94分記録できる。

秋の製品ラインナップは、Pentium 4-2.66GHz搭載のハイエンドモデル『PCG-GRT77E/P』と、Celeron-2.20GHz搭載のローエンドモデル『PCG-GRT55E/B』の2つ。ともにクリアブラック液晶とDVD±RWドライブを採用する。また、液晶ディスプレーの輝度を8段階に調整できる新開発の“輝度ボタン”を、キーボード上に搭載する。

GRT77E/Pは、512MBのメモリー(DDR266対応DDR SDRAM、最大1GB)を搭載する。約80GBの内蔵HDD(Ultra ATA/100)には、長時間モードで最大約89時間録画できる。チップセットは、SiS648チップセットで、グラフィックスアクセラレーターはNVIDIA GeForce4 420 GO、ビデオメモリーは32MB。16.1インチSXGA+対応のクリアブラック液晶ディスプレー(1400×1050ドット/1677万色)を装備する。

GRT55E/Pは、256MBのメモリー(DDR266対応DDR SDRAM、最大1GB)を搭載する。約60GBの内蔵HDD(Ultra ATA/100)には、長時間モードで最大約59時間録画できる。チップセットは、SiS648チップセットで、グラフィックスアクセラレーターはNVIDIA GeForce4 420 GO、ビデオメモリーは32MB。15.0インチXGA対応のクリアブラック液晶ディスプレー(1024×768ドット/1677万色)を装備する。

以下2モデル共通で、DVD±RWドライブを内蔵し、書き込み/読み込み速度は、DVD+R/+RW書き込み2倍速、DVD-R/-RW書き込み等倍速、CD-R書き込み16倍速、CD-RW書き込み8倍速、DVD+R/-R/+RW/-RW読み込み2倍速、DVD-ROM読み込み5倍速、CD-R/ROM読み込み24倍速となっている。外部接続端子は、USB 2.0×3、i.LINK(S400)、ネットワークインターフェース(10BASE-T/100BASE-TX)、ステレオヘッドホン出力(ステレオミニジャック)、マイク入力(モノラルミニジャック)、AV出力(NTSC/PAL対応、ステレオ音声出力、AVミニプラグ、外部ディスプレー出力と排他利用)、プリンターポート(D-Sub15ピン)、外部ディスプレー出力(ミニD-Sub15ピン、AV出力と排他利用)、モデム(モジュラージャック)、外部ディスプレー出力(ミニD-Sub15ピン)、ポートリプリケーターコネクター。Giga Pocket Engine M用の入力端子は、TVアンテナ端子(VHF/UHF)、AV入力(NTSC対応、ステレオ音声入力)とS端子で、AV入力は特殊なAVミニプラグ(特殊ステレオミニプラグ)を採用しているため、利用には別売りのケーブルが必要となる。PCカードスロットはTypeII×1(CardBus対応)で、メモリースティックPRO対応/マジックゲート対応のメモリースティックスロットを備える。内蔵モデムは56kbps(V.90/V.92対応)。ポインティングデバイスはインテリジェントタッチパッドで、キーボードは約19mmピッチ/キーストローク約3mm/87キー。

また、別売りのポートリプリケーター『PCGA-PRGT1』にも対応しており、PCGA-PRGT1に装備されている、USB2.0×2、ネットワークインターフェース(10BASE-T/100BASE-TX)、シリアルポート、プリンターポート、キーボード/マウスポート(PS/2)、外部ディスプレー出力(ミニD-Sub15ピン)、S映像出力、コンポジットビデオ出力(NTSC/PAL対応、ピンジャック)、オーディオ入力(ステレオ、ピンジャック)、オーディオ出力(ステレオ、ピンジャック)、光デジタル音声出力、といったインターフェースも利用できる。

電源はACアダプターまたはリチウムイオンバッテリーで、消費電力はGRT77E/Pが約132W(バッテリー充電含まず)で、GRT55E/Bが約86W(同)。JEITAバッテリー動作時間測定法(Ver.1.0)に基づくバッテリー駆動時間は、GRT77E/Pがバッテリー1個搭載で1時間、2個搭載で3時間、GRT55E/Bがバッテリー1個搭載で1.5時間、2個搭載で4時間。

主な同梱ソフトは、以下のとおり。OSは、GRT77E/BがWindows XP Professional SP1で、GRT55E/BはWindows XP Home Edition SP1を搭載する。

  • TV録画/管理/再生ソフト『Giga Pocket Ver.5.5』
  • DV動画/静止画入出力および簡易編集ソフト『DVgate Plus Ver.1.1』。DV機器からのキャプチャーや書き出し、簡易編集といった基本機能に加え、Giga Pocketで録画したビデオの読み込みや、『Click to DVD』と連携してDVDビデオへの記録ができる
  • DV機器で記録したビデオ映像やGiga Pocketで録画したテレビ番組を、クリック中心の操作でDVDに記録できるソフト『Click to DVD Ver.1.3』。新バージョンの1.3より、『VAIO Media』とのデータ連携が可能になり、他のバイオの映像を扱うことができるようになった
  • アドビシステムズの動画編集・加工ソフト『Adobe Premier 6 LE 日本語版』(GRT77E/Bのみ)
  • Adobe Premierのプラグイン『VAIO Edit Components Ver.3.0』(GRT77E/Bのみ)
  • DV機器で記録したビデオ映像やGiga Pocketで録画したテレビ番組を、クリック中心の操作でDVDに記録できるソフト『Click to DVD Ver.1.3』。新バージョンの1.3より、『VAIO Media』とのデータ連携が可能になり、他のバイオの映像を扱うことができるようになった
  • 手持ちの音楽CDやインターネット上で配信される音楽をハードディスクに記録して管理/再生するためのソフト『SonicStage Ver1.6』
  • レコードやカセットテープなどをデジタル録音し、編集やエフェクターでの音質補正を行ない、CDを作成できる音楽録音・編集ソフト『SonicStage Mastering Studio Ver.1.1』。プロ向けにのみ提供されていたエフェクターやSBM(Super bit Mapping)、自動分割点マーキング機能など、アナログソースを高音質でCD化するために特化したソフト
  • デジタルカメラ等からの静止画の取り込み、その管理と簡易編集、アルバム・ラベル作成、出力がひとつの流れの中で行なえる静止画管理/加工/プリント統合ソフト『PictureGear Studio Ver.2.0』
  • 音楽/静止画/ビデオ/放送中のテレビ番組をネットワーク経由で視聴するためのサーバー/クライアントソフト『VAIO Media Ver.2.6』 。サーバソフト『VAIO Media Integrated Server Ver.2.6』は、MPEG-4トランスコード対応
  • バイオに接続したハンディカムなどを利用して、動画や静止画を撮影できるビジュアルコミュニケーションソフト『Network Smart Capture Ver.1.2』。設定した間隔で自動的に静止画の撮影を行ない、その撮影画をホームページ上でチェックできる“定点観測モード”も備える
  • DVD-R/RW&CD-R/RWライティングソフト『Drag'n Drop CD+DVD Ver.3.0』
  • フォトレタッチソフト『Adobe Photoshop Elements 2.0』
  • 経路/運賃探索ソフト『駅すぱあと』
  • はがき・年賀状作成ソフト『筆ぐるめ 2004』
  • ウイルス対策ソフト『Norton AntiVirus 2003』
  • Microsoft Office Personal Edition 2003(GRT55E/Bのみ)

本体サイズは、GRT77E/Pが幅357×奥行き300.3×高さ47.4mm(最薄部44.8mm)、重量が3.9kg(バッテリーパック×1、ウェイトセーバー装着時)。GRT55E/Bが幅327×奥行き271.6×高さ49.8mm(最薄部41.6mm)、重量が3.4kg(バッテリーパック×1、ウェイトセーバー装着時)。GRT77E/Pは10月11日発売予定、GRT55E/Pは9月20日発売予定、ともに価格はオープンプライス。編集部による予想小売価格は、GRT77E/Pが約29万円、GRT55E/Pが約21万円。

なおソニースタイルは、CPU/HDD/メモリー/光メディアドライブ/Giga Pocketの有無/グラフィックスアクセラレーター/Officeの有無/OS/ディスプレーが選択可能な、CTO(注文仕様生産)サービスを行なう。組み合わせは ディスプレーも含めて576通りで、16インチUXGA対応クリアブラック液晶ディスプレーなど、店頭モデルにはない構成も可能。受注開始は12日。

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