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日立製作所、0.4ミリ角のアンテナ内蔵型“ミューチップ”を開発

2003年09月02日 17時06分更新

文● 編集部

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(株)日立製作所は2日、アンテナを内蔵した0.4mm角の非接触ICチップ“ミューチップ”を開発したと発表した。

アンテナ内蔵型ミューチップ
アンテナ内蔵型ミューチップ

“ミューチップ”は、同社が2001年7月に開発した128bit(1038桁)のID番号をROMに書き込んだ非接触ICチップで、これまでは、ID番号を読み出すための外部アンテナが必要だった。今回開発したアンテナ内蔵型ミューチップは、小型のアンテナを内蔵し、受信した電波を動作電力として、読み取り機に非接触(密着レベル)でID番号を送信できるのが特徴。ID番号とサポートシステムは従来のミューチップと完全互換となっているほか、アンテナ形成技術も半導体産業で広く使われている金バンプ形成技術(ICチップの電気的接点を付ける技術)を利用しているため、特殊な生産設備は不要という。

同社では、紙幣/商品券といった有価証券の偽造防止や、従来の非接触ICタグでは難しかった小さなものや薄いものに適用できるとしており、食品などの生産/流通過程の履歴を消費者に提供するツールや、伝票に埋め込んで物流管理の自動化を図るといった用途にも利用できるとしている。

ちなみに、ミューチップに関しては、5月に、欧州中央銀行(ECB:European Central Bank)が欧州単一通貨“ユーロ”の紙幣に採用を検討しているという報道もなされている。

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