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VALUESTAR FZ VZ700/6F

VALUESTAR FZ VZ700/6F

2003年08月26日 00時00分更新

文● 鈴木 雅暢

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VALUESTAR FZ VZ700/6F

NEC

オープンプライス(実売価格:30万円弱)

VALUESTAR Fシリーズ初の
ミニタワー型ボディを採用

VALUESTAR FZ VZ700/6F
Intel 865GチップセットとFSB800MHz版Pentium 4を搭載した、メーカー製デスクトップ初の水冷式PC「VALUESTAR FZ VZ700/6F」。

 NECは昨年(2002年)の秋モデルでラインナップの大幅な整理を行い、製品をファミリー/パーソナル/ニュースタイルの3つにカテゴリ分けしているが、この夏モデルではその枠組みを維持しつつ、モデル構成を強化している。「家族で共有して使うPC」というコンセプトを掲げるファミリーシリーズには、これまでスリムタワー型デスクトップとノート、液晶一体型モデルが用意されていたが、今回からミニタワー型のデスクトップPC「VALUESTAR FZ」が最上位機として加わった。大型のフォームファクターを活かしたハイスペックと拡張性を備えるとともに、CPUの冷却に水冷システムを導入しているのが最大の特徴だ。

前面 背面
写真1 高級感のあるクールなデザインに仕上がったフロントマスク。下部のカバー内側には、ビデオ入力端子をはじめ、2基のUSB 2.0とIEEE1394、メモリースティック/SDメモリーカードスロット、PCカードスロットなど、豊富なインターフェイスを収めている。写真2 3基のUSB 2.0、IEEE1394、S/PDIF出力など、背面のインターフェイスも豊富で、1000BASE-T Ethernet(GbE)端子も装備する。ライザーカードにより4本のPCIスロットが用意され、標準でTVチューナカードとモデムカードが装着されている。

 外観のイメージは、他のファミリーシリーズのモデルとは一線を画す。オフホワイトとオレンジのツートンカラーで親しみやすさを強調した他のモデルに対し、本機はシルバーベースのクールなイメージ。本体のところどころに水冷式システムの採用を示す「Water-cooled」のロゴをプリントしているように、水冷システムを前面に押し出してアピールするものとなっている。電源オン時にはフロント中央の円形パネルの下半分だけが青色に光り、まるで水がたまっているように見えるなど、凝った仕掛けも施されている。

水冷システムによりファンを省略
抜群の静粛性を獲得

本体側面
写真3 いたるところに「Water-cooled」のロゴをプリントし、水冷システムを大きくアピールしている。背面には巨大なヒートシンクを内蔵したラジエータが大きく張り出している。なお、側板は中央上部の円形つまみを回して上にスライドさせれば簡単に取り外せる。

 水冷方式を導入した理由はいうまでもなく、騒音対策だ。Pentium 4に代表される最近のCPUは、性能向上とともにその発熱も天井知らずの上昇を続けている。同時にその冷却装置も大型化の一途をたどっており、CPUファンの騒音も深刻化しつつある。本機では水冷式の導入により、CPUを直接冷却するファンを省くことで静穏性を実現している。本機はケースファンを搭載していないため、システムに搭載するファンは、ビデオカードの小型ファンと背面のラジエータの冷却も兼ねる電源ユニット内蔵のファンのみ。ただ、電源ユニット内蔵ファンも汎用のATXサイズではないカスタマイズ品で、本体のボディサイズに合わせて大型化することで12cmファンの内蔵を可能にし、吸気口も大胆に開けている。ファンの口径は大きければ大きいほど風量が稼げるため、同じ風量を維持しつつ、より低速で回転させることができる。実際、駆動時の動作音はPentium 4搭載機としては異例ともいえる抜群の静かさだ。深夜などの使用にも十分耐えうる仕上がりだ。なお、水冷式というとずいぶん大げさに聞こえるが、特別なメンテナンスを行う必要はなく、通常のPCと同じ感覚で使うことができる。

側面内部
写真4 側面内部の様子。電源ユニット内に12cm角の大型排気ファン(回転速度制御タイプ)を内蔵しており、これが電源ユニット内部の放熱とヒートシンクの放熱を兼ねる。HDDを1基増設できるベイを用意しているのもポイントだ。

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