Pentium 4用チップセット“i875P”を搭載しながらSocket604 デュアルXeon対応というASUSTeK製マザーボード「PC-DL Deluxe」がTWOTOP秋葉原本店で展示されている。同店では予約も受け付けており価格は3万9800円。今月中の入荷を予定しているとのことだ。そもそも“i875P”でデュアルCPUが動作するという時点で極めて特異な製品といえよう。
仕様ポップ。デュアルXeonという点以外はi875マザーそのもの | PC2700(DDR333)DDR SDRAMに対応 |
サーバ向けではないメインストリーム向けのIntel製チップセットのうち、デュアルCPUに正式に対応していたのは“440BX”が最後。以後の“i8x5”系列では対応がうたわれてはいなかった。しかし、かつて2000年のPC World Expoで“i815”でSocket370デュアルのEPoX製「EP-D3SA」が展示され、2001年6月には同様の組み合わせのACORP製「6A815EPD」が実際に市販されるなど前例はあり、今回の「PC-DL Deluxe」も同様の“Intel規格外製品”ということになる。
一応仕様上のメリットとしては、“E7505”や“GrandChampion-SL/LE”といったXeon用チップセットがPC2100(DDR266)DDR SDRAMまでの対応となっているのに対しPC2700(DDR333)DDR SDRAMに対応すること、また本製品が実際にそうなっているように、ギガビットイーサネット機能をCSA接続にできるといった点が上げられる。
デュアルチャネルDDRにももちろん対応 | 付属品も完備されており、発売は近いと思われる |
拡張スロットはAGP Pro×1、PCI×5、DIMM×4でデュアルチャネルDDRにももちろん対応。Promise製“PDC20378”チップによるSerial ATA/IDE RAID機能、6チャンネルオーディオ、IEEE1394機能がオンボード。「AI Overclocking」、「AI Audio」、「AI BIOS」といった同社独自の付加機能「AIシリーズ」も搭載する。なお基板がExtended ATXではない通常のATXサイズというのも嬉しいところだが、電源コネクタの仕様はXeonのものになっており、Xeon用電源が必要な点は注意。実際に本当にデュアル動作が可能なのか、安定性は確保できているのか、Intelは大手ベンダによる“規格外”製品を認めているのか……など不明な点は多いが、それらも含めて注目の製品といえよう。
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