ケイディーディーアイ(株)、ケーブル・アンド・ワイヤレスアイディーシー(株)、日本テレコム(株)、(株)パワードコム、フュージョン・コミュニケーションズ(株)の5社は17日、総務大臣が4月22日に認可した“NTT東西の第一種指定電気通信設備に関する接続約款の変更”について、認可の取消しを求め、同日付けで各社ごとに東京地方裁判所に訴訟を提起したと発表した。
これは、接続約款の変更(NTT東西の接続料改定)が、利用者料金の値上げのおそれがある重大な政策転換と考えられ、さらに不透明と思われる手続きにより十分な議論も行なわれなかったという共通の認識から、5社が接続約款認可処分の取消しを請求したもの。
争点は、- 情報通信審議会の答申を覆してNTT東西の接続料を均一料金としたことや、審議会答申によって必要とされる意見募集を行なわなかったことなどの“適正手続き違反・判断過程の過誤があったこと”
- 本来接続料に含まれるべきでない通信量に依存しないコスト“NTS(Non Traffic Sensitive)コスト”が接続料に含まれていることや、NTT東西の経営効率化が適切に反映されていないこと、NTT東西の接続料原価の合算など適正な原価に基づかない接続料を設定したことなどの“適正な原価に基づかない接続料を設定したこと”
- 電気通信事業法に規定されていない事後精算制度を導入した“電気通信事業法に規定されていない事後精算制度を導入したこと”
- NTT東西の接続料を均一にしていることは独占禁止法によって禁止される不当な取引制限に当たり、電気通信市場の公正な競争を妨げる“不当な取引制限を認めたこと”
- 接続約款の効力を認可日(4月22日)から省令施行日(4月11日)にさかのぼらせた“不利益遡及を認めたこと”
などで、電気通信事業法などに違反するためとしている。
