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日本SGI、ハイエンド向けデスクトップワークステーション『Silicon Graphics Tezro』など2製品を発表

2003年07月16日 00時00分更新

文● 編集部

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日本SGI(株)は16日、デスクトップワークステーションの新製品として4プロセッサーまで搭載可能な『Silicon Graphics Tezro(シリコングラフィックス・テズロ) ビジュアル・ワークステーション』と、価格性能比を40倍に向上したハイエンド向けグラフィックスシステム『Silicon Graphics Onyx4 UltimateVision(シリコングラフィックス・オニキス4・アルティメット・ビジョン)』を発表した。価格は、Tezroのタワー型モデルが373万1000円から、Onyx4 UltimateVisionが最小構成で937万7000円から。

『Silicon Graphics Tezro ビジュアル・ワークステーション』
『Silicon Graphics Tezro ビジュアル・ワークステーション』(左がタワー型モデル、右下がラックマウント型モデル。ディスプレーはオプション)

『Silicon Graphics Tezro ビジュアル・ワークステーション』は、同社の並列サーバー『SGI Origin 3000』のアーキテクチャーを採用し、現行製品の『Silicon Graphics Octane2』に比べて、メモリーバンド幅を3倍、フロントサイドバス(FSB)を60%高速化したほか、4プロセッサー構成に対応したのが特徴。価格も現行製品から平均して20%低価格となっているという。

プロセッサーには、MIPSアーキテクチャーの64bitCPUを搭載し、グラフィックス機能は、各色12bit(48bit RGBA)に対応したデスクトップワークステーション向けの最上位グラフィックスカード『SGI Vpro V12』を搭載する。OSは64bit UNIXの『IRIX 6.5』を採用。筐体にはオフィス向けのタワー型モデルと、OEM向けのラックマウント型モデルを用意する。価格は、タワー型モデルの場合、MIPS R16000-600MHz(2次キャッシュ4MB)、Vpro V12、512MBのメモリー、18GBのHDD、キーボード、マウス、IRIX OSの構成で、373万1000円から。

同社では、自動車/航空機業界の製造業のハイエンドの設計や、ライフサイエンス/化学計算分野などの科学技術計算分野における分子構造解析/シミュレーションなどでの高度な可視化に利用できるとしている。

『Silicon Graphics Onyx4 UltimateVision』
『Silicon Graphics Onyx4 UltimateVision』(パワー・システム)

『Silicon Graphics Onyx4 UltimateVision』は、次世代の可視化システム向けのグラフィックスシステム。新たにスケーラブル・グラフィックス・アーキテクチャーを採用したことで、グラフィックスパイプライン(グラフィックスプロセッサー)を拡張できる“マルチパイプ”に対応。現行機種『InfiniteReality4』に対して、1パイプあたりの処理性能を8倍に向上し、価格は5分の1に下げ、価格性能比を40倍に向上したという。OSはIRIXで、アプリケーションは従来機種の『Onyx』シリーズと完全互換性を持つ。オプションとして、1画面を複数のパイプから生成し、描画性能を向上させる『SGI スケーラブルグラフィックス・コンポジター』を用意する。なお、現在の製品は、最大8パイプ、32CPUまで拡張可能で、2003年末までに32パイプ、64CPUに対応する計画としている。

最小構成は、Onyx4 UltimateVision 2 グラフィックスパイプ、2CPU(600MHz/2次キャッシュ4MB)、1GBのメモリー、18GBのHDD、フラットパネルディスプレー、キーボード、マウス、IRIX OS、ラックマウントキットで、価格は937万7000円から。同日付けで出荷を開始する。

同社では、製造業のほか、科学技術計算、航空/宇宙分野を中心に販売するとしている。特に自動車などの製造業では、車体全体を実物大で投影できる大規模な表示システムなどのイマーシブ(没入型)のインタラクティブな可視化環境『SGI Reality Center』としてソリューション提供するという。

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