日本BEAシステムズ(株)は16日、同社のウェブアプリケーションサーバー『BEA WebLogic Server 8.1J』を中核にして、メインフレームやCRMシステムなど、企業内の新旧さまざまな異機種プラットフォーム上で動作するアプリケーションを統合するシステム基盤製品『BEA WebLogic Platform 8.1J』を22日に発売すると発表した。販売は同社のパートナー企業を通して行なわれる。価格は1CPU当たり1566万円から。
米BEAシステムズ社会長兼CEOのアルフレッド・チュアング氏 |
WebLogic Platform 8.1Jの主要コンポーネントは、
- J2EE(Java 2 Enterprise Edition) 1.3に対応したウェブアプリケーションサーバー『BEA WebLogic Server 8.1J』
- ビジネスプロセスのモデリング、分析、自動化機能や、アプリケーション統合機能、異なるプラットフォームを接続するためのアダプターなどを提供する、アプリケーション/プロセス統合ソフトウェア『BEA WebLogic Integration 8.1J』
- 企業情報ポータルの構築、管理を行なうポータルサイト開発ソフトウェア『BEA WebLogic Portal 8.1J』
- ビジュアルベースの統合開発環境『BEA WebLogic Workshop 8.1J』
の4つ。前バージョンの『BEA WebLogic Platform 7.0J』との比較では、WebLogic Workshop 8.1Jの開発能力強化が大きな改良点だという。
『BEA WebLogic Workshop 8.1J』で開発できるアプリケーション、サービス |
従来のWebLogic Workshop 7.0Jでは、ウェブサービスの開発のみがサポートされていた。これに対しWebLogic Workshop 8.1Jでは、企業情報ポータルのデザインや、ビジネスプロセスのモデリング、異なるプラットフォームで動作するアプリケーションのデータ変換など、WebLogic Platform 8.1Jが扱うすべてのアプリケーション、サービスの開発、テストを行なえる。
米BEAシステムズ(BEA Systems)社会長兼CEOのアルフレッド・チュアング(Alfred S. Chuang)氏は、他社のシステム統合製品に対するWebLogic Platform 8.1Jの優位点について、「ビジネスアプリケーションを売っている会社の製品は、いくつかのソフトウェアを足して一つの開発環境としている。これに対し、システムを販売している当社の製品では、同一の開発コンセプトの下で、すべての開発ツールが利用できるように統合開発環境を自社で開発した」と述べ、優位点として開発生産性の高さや、デベロッパーキットなどサポートの充実を挙げた。
『BEA WebLogic Workshop 8.1J』の開発画面 |
同社では、同一の開発コンセプトを持ったツール上で、業務プロセス設計者と業務アプリケーション開発者、ポータル設計者が協力してプロジェクトを遂行することで、相手の分野に対する専門知識がない場合でも、システムの統合・開発に関するコストや時間の削減が図れるとしている。