日本ヒューレット・パッカードは、複数のストレージを仮想化するアプライアンス『CASA(HP OpenView continuous access storage appliance)』などを出展した。
『CASA(HP OpenView continuous access storage appliance)』 | CASAの概要図 |
CASAは、複数のストレージを接続して管理することが可能なストレージアプライアンス専用機。複数のストレージシステムのデータ内容を、CASAのメモリー、HDD上でマッピングして1つのストレージに仮想化できる。システムを停止させずに、ストレージの追加、削除、データの移行などを行なえるのが特徴だという。
担当者から一言
日本ヒューレット・パッカード エンタープライズストレージ&サーバ統括本部NSS製品本部製品企画部の近藤泰斗氏 |
日本ヒューレット・パッカード エンタープライズストレージ&サーバ統括本部NSS製品本部製品企画部の近藤泰斗氏は「ストレージの仮想化により、大きなボリュームを一括管理すると言うと非常に耳ざわりが良いが、実際の運用を考えると問題がある。高速な製品と低速な製品をそのまま仮想化すると、全体のパフォーマンスが下がり、せっかく導入した高価なストレージが無駄となる。仮想化においても、この部分はFibre Channel接続で安定性はRAID 5、ここはテープストレージといった判断を行ない、適切なアプリケーションに適切なストレージ領域を割り当てる必要がある。この問題はストレージだけでは対応できないので、現時点ではCASEも完全な機能を備えていないが、2、3年後には対応できるようになる。現時点では、そういった製品を最初にリリースするのは当社の可能性が高いと考えている」という。
CASAの説明ステージ。ストレージの仮想化や、参考出展された新技術による、災害対策向けの長距離リモート・ミラーリング、リモートバックアップなどを紹介 |
日本HPではそのほか、400GBのデータを2時間以内にバックアップできるというテープストレージ『HP StorageWorks Ultrium 460』や、6月30日に期間限定の値下げキャンペーンを開始したエントリー向けのストレージ製品『HP StorageWorks NAS 1000s』、同社が開発する異機種混在システムの管理ソフト“OpenViewシリーズ”の各種ツールなどを展示していた。
『HP StorageWorks Ultrium 460』 | 『HP StorageWorks NAS 1000s』 |