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ノーテル、無線LAN事業への参入を表明――“Nortel Networks WLAN 2200シリーズ”3製品を発表

2003年07月01日 21時28分更新

文● 編集部 栗山博行

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ノーテルネットワークス(株)は1日、日本国内における無線LAN事業への参入を表明し、セキュリティースイッチ『Nortel Networks WLAN Security Switch 2250』(WSS 2250)、無線LANアクセスポイント『Nortel Networks WLAN Access Point 2220』(WAP 2220)、無線LANカード『Nortel Networks WLAN Mobile Adapter 2201』(WMA 2201)の3製品を発表した。

ラビ・クマール氏
加ノーテルネットワークス社プロダクトマネージメントインテリジェントエッジ事業部プロダクトラインマネージャーのラビ・クマール氏

加ノーテルネットワークス(Nortel Networks)社プロダクトマネージメントインテリジェントエッジ事業部プロダクトラインマネージャーのラビ・クマール(Ravi Kumar)氏は、「第一世代の無線LAN機器は、セキュリティーが弱く、管理も大変で、アクセスポイントをまたいだローミングも難しかった」と指摘した上で「第2世代ではローミング機能が強化され、社内、社外のどこでアクセスしてもユーザープロファイルが維持される。リモート管理も普及し、無線LAN機器の管理も容易になる」と予測した。

同社の考える第2世代無線LANネットワークについては、無線LANアクセスポイントは基本的に無線LAN機能だけを持ち、セキュリティー管理などインテリジェントな作業はスイッチ側で行なうという構成が例示された。このような構成を取ることで、スイッチのクラスタリングによる大規模無線LANネットワークの構築や、スイッチ経由でのアクセスポイントのリモート管理、セキュリティー技術の進歩による装置の置き換えがスイッチの交換だけですむというシステムの柔軟性の確保、といったメリットが得られるという。

製品ロードマップ
製品ロードマップ

競合製品と比較したWSS 2250の優位点は、「有線LAN、無線LANのネットワークを別々に持つのではなく、両者が統合された1つのネットワークを構築することで管理が容易になり、TCO(Total Cost of Ownership)を下げることができる」点だと述べ、ゲートウェイ機器など有線LANで培ってきたセキュリティーの知識をワイヤレス分野にも投入していきたいとした。

WLAN Security Switch 2250

WSS 2250は、企業内にある複数のアクセスポイント間のローミングに対応したセキュリティースイッチ。有線LAN、無線LANのどちらのネットワーク機器向けのパケットかを判別し、無線LANパケットを自動で暗号化することができる。セキュリティー機能は、1000SSL tps(SSLトランザクション/秒)、パケット全体を暗号化する同時IPsecトンネル数500セッション、3DES暗号による暗号化速度200Mbpsなど。インターフェースには、10/100/1000BASE-T対応ポート×2、10/100BASE-TX対応ポート×4を装備する。

Nortel Networks WLAN 2200シリーズ
Nortel Networks WLAN 2200シリーズ

その他のセキュリティー機能には、無線LANアクセスポイントをMACアドレスで管理し、不正なアクセスポイントの存在を検知する機能や、IPsecを使って接続するクライアントにはフルアクセス、SSLを使って接続するクライアントには限定したアクセスなど、セキュリティーの強度によるアクセス権管理機能などを搭載する。本体サイズは幅447×奥行き610×高さ43mmで、1Uのユニットとして利用可能。将来的には、セキュリティー規格IEEE 802.11iへの対応、不正なアクセスポイントからのアクセス遮断機能などを計画しているという。

WLAN Access Point 2220/WLAN Mobile Adapter 2201

WAP 2220は、IEEE 802.11a/bに対応した無線LANアクセスポイント。アクセスポイント間のローミングを規定する規格“IAPP 802.1f”、PPP(Point to Point Protcol)接続をEthernetネットワーク上で実現するPPPoE、無線LANの暗号化方式WEP(64/128/152bit)、MACアドレスフィルタリングなどに対応する。WMA 2201は、IEEE 802.11a/bの両規格に対応した無線LANカード。

価格はWSS 2250が164万円、WAP 2220が14万2000円、WMA 2201が3万8000円。出荷はWSS 2250が8月初旬、その他の2製品は第4四半期の予定。販売は同社の販売代理店を通じて行ない、出荷目標は非公開とした。

ノーテルネットワークスでは、2日から4日まで千葉県の幕張メッセで開催される“NetWorld Interop 2003 Tokyo”の展示会で、これら3製品の展示とデモンストレーションを行なうという。

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