――販売されている物件のなかにはソニーとコラボレートした“S-Style”が異色ですよね。ソニー製パソコンはもちろんプロジェクタも設置され、AV機器のオンオフ、ボリューム調整などをエアボードでコントロール可能というものですが…
【鈴木】関心をもつ人は結構多いです。ただ、フルパッケージのオプションということになっていて1200万円の追加が必要ですので、そこで躊躇される方が多いです。例えば、プラズマディスプレーの埋め込みだけ、お風呂の調光ガラスのUMU(ウム)ガラスに投影するシステムだけとか、部分的に欲しいという形が多いんですよ。
――そもそもソニーと組むようになった経緯は?
【鈴木】企画段階からIT拠点あるいは秋葉原というロケーションを念頭におき、他の都心型タワーマンションと差別化することはできないかといった検討をしておりました。本件の広告代理店の戦略を練っていたところ、ソニーのホームンターテイメント&インテリア空間関連セクションで「ユビキタスを具現化した住空間をどこかで実現したい」といった情報が入り、今回のタイアップとなりました
――現在公開されている展示品と、実際に購入者が入居する時とは製品のラインナップが随分違っていることが予想されますが
【鈴木】そうですね、ですから実際に設置される製品は、その時の最新のものということになります
――『TOKYO TIMES TOWER』には、ほかにも特徴的なシステムが見られますね
【守屋】はい、ひとつはセキュリティーの部分です。最近のマンションはオートロックを採用するところが多いですよね。でも、ロックがかかっているのは大抵が入口の部分だけ。これだと他人が入居者と一緒に入ってしまうと簡単に侵入できてしまうんです。それではセキュリティーが万全じゃないということで、エレベーターでもオートロックをかけるダブルオートロックにしました。しかも入居者の方でも通常の鍵をエレベーターのセンサーにかざさないと階数のボタンが押せないようになってます。
来訪者が分かっている場合は、予めパソコンから来訪者の携帯電話に2次元バーコードを発行。マンションの入口とエレベーターの2ヵ所で認証を行なう |
【守屋】一方で来訪者の方は鍵をもっていませんので、通常の場合下で部屋番号を呼び出して上に居住者の方がいれば開けてもらうことができると。しかし、それだけではエレベーターの呼び出しができません。あらかじめ来訪者が分かってる場合には、PCから携帯電話に2次元バーコードを発行し、それで認証をとるような形式にしてあります。これがあると鍵と同じでエレベーターのボタンも押せますし、オートロックも解除できると。その際エレベーターのボタンはその階しか押せません。しかも、エントランス部分とエレベーター部分でその認証を1度使ってしまうと、もう使えなくなってしうまいます。
――ちょっと不便な面もでてきそうですね
【守屋】都心の立地、しかもITセンターが隣にできますと、非常に多くの方が集まることになりますので、セキュリティーについては今まで以上に重要視しています。ただ、その分、若干不便な面がでてくるのは否めませんね。
――ただ、基本的な問題としてパソコンを持っていないと、そのような認証もできないのでは?
【守屋】パソコンを持ってないとダメですね。来訪者の方も携帯を持っていないといけないということになります。あらかじめ来訪者がわかってない場合がありますよね。その場合にはエントランスについては呼び出しをしていただいて、入居者がいれば明けてもらえると。エレベーターのところは、一応誰の来訪者かわかれば管理人が対応します。管理人は24時間常駐してますので、そちらのほうでエレベーターの操作をして該当の階に上げてもらうことになります。
――インターネットに関しては各部屋にFTTHが引かれるということですが、無線LAN対応はどうなんでしょうか?
【鈴木】マンションの共有スペースに“HOT SPOT”ができます
――『TOKYO TIMES TOWER』ができるころになると秋葉原という電気街も一変しますが
【鈴木】秋葉原は再開発地域と既存の地域の面積が同じくらいなんですね。ですから街の半分が最先端のビルですとかIT関連で変化することになります。ITセンターは2棟で就業人口が8000人くらいになると言われています。下の階には店舗が入ってくると思われますので、東側の再開発も含めると多分1日4~5万くらい、今まで秋葉原を利用してなかった方々の出入りが期待できます。そういった意味では随分違ってくると思います。