「FX5900-TD128」 |
NVIDIAの新ビデオチップ“GeForce FX 5900”を搭載したビデオカードがついに登場した。発売されたのはMSI製の「FX5900-TD128」で価格は5万3800円、OVERTOPで販売中だ。この製品はNVIDIAが発表したリファレンスのデザインと異なり、カード両面に冷却用のファンを搭載しているところが特徴だ。
旧シリーズとの違い |
“GeForce FX 5900”シリーズはコア/メモリクロックの違いにより“GeForce FX 5900 Ultra”、“GeForce FX 5900”、“GeForce FX 5900 Value”の3モデルがあると言われている。そのクロックは“GeForce FX 5900 Ultra”がコア450MHz、メモリ850MHzとなり今回登場した“GeForce FX 5900”はコア400MHz、メモリ850MHzとなるようだ。搭載メモリは“GeForce FX 5900 Ultra”がDDR256MBを搭載できるのに対し、下の2モデルは128MBまでとなっている。メモリインターフェイスは256bitに変更され、それにともないバンド幅は27.2GB/secとなった(GeForce FX 5800 Ultraは128bitの16GB/sec)。
そのほか旧モデルにはない新しい機能として“CineFX 2.0”や“Intellisample Technology”、“UltraShadow Technology”も加えられている。
基板裏面にもヒートシンクとファンを装備 | ファンの平均動作騒音が28db程度 | |
8℃ほど熱を低くするようだ | 同社独自の「TWIN FLOW」システムを採用 | |
カード自体の厚みはリファレンスデザインの製品よりも薄いようだが… | コネクタはD-Sub15ピン、DVI-I、ビデオ出力という構成 |
さて今回発売されたFX5900-TD128だが、なんといっても目を引くのは基板中央の扇のような形状のヒートシンクとファンだろう。しかも先にも触れたように、基板裏面にもヒートシンクとファンを装備しMSIではこれらの冷却機構を「TWIN FLOW」システムと呼んでいる。たしかにカード自体の厚みはリファレンスデザインの製品よりも薄いようだが、隣接するPCIスロットへの干渉がないかというと微妙な厚みといえる。なおパッケージには同社独自の「TWIN FLOW」システムの採用により、ファンの平均動作騒音が28db程度に抑えられているほか、リファレンスデザインの製品より8℃ほど熱を低くする効果があるという記述も見える。
搭載メモリはDDR128MBで、コネクタはD-Sub15ピン、DVI-I、ビデオ出力という構成。同社製品らしくゲームソフトが多数同梱されるほか、S-Video/コンポジットビデオケーブル、S-Videoケーブル、VGA-DVI変換アダプタが付いている。
同チップ搭載の製品はMSIに続き他社からも続々と発売される予定だ | MSIお得意の豊富な付属品 |
今後も“GeForce FX 5900”や“GeForce FX 5900 Ultra”を搭載した製品は、他社からも続々と発売される予定となっている。今回の本命とも言える“GeForce FX 5900/Ultra”の投入で、ATI“RADEON”シリーズに奪われつつある市場のシェアをどれだけ挽回できるか、NVIDIA陣営は正念場となりそうだ。
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