日本ネットワークアソシエイツ(株)は2日、ウイルス対策ソフト一元管理ソフトウェア『McAfee ePolicy Orchestrator(オーケストレーター) 3.0 日本語版』(ePO 3.0)を6月下旬から販売すると発表した。同社では今後ePOを、スパム対策ソフトや不正アクセス解析ソフトなど、ネットワークセキュリティー関連ソフトを一元管理できる管理コンソールにしていくという。
日本ネットワークアソシエイツ(株)マーケティング本部本部長の瀬戸和孝氏 |
ePOは、McAfeeブランドのウイルス対策製品を一元管理するソフトウェア。セキュリティーポリシーの変更やパターンファイルのアップデートなどを行なう管理者用の“ePOコンソール”と、各クライアントに適用される設定や、クライアントが利用しているOS、ウイルス対策ソフト『VirusScan』、パターンファイルのバージョンなどを記録するSQLサーバー“ePOサーバ”、ePOサーバの設定をクライアントに反映する“ePOエージェント”の3つのコンポーネントから構成される。
『McAfee ePolicy Orchestrator 3.0 日本語版』の管理コンソール“ePOコンソール” |
ePOの主な機能は、
- 1台のサーバーで、最大で25万ノードを超えるクライアントの設定(セキュリティーポリシー)を管理/変更できる集中管理
- ウイルスの発生状況や、各クライアントの状態を報告するモニター/レポート
- パターンファイルの一括更新
など。
これに加えePO 3.0では、
- 支社/部門のファイルサーバーを、パターンファイルのアップデートサーバーとして利用することで、遠隔地に複数の部門を持つ企業でも効率的なパターンファイルの更新が行なえる“グローバルアップデート”(1時間で最大5万台)
- 『VirusScan Enterprise 7.0』以降の製品を対象に、リモート操作によるサービスパックなどのプログラムのインストール
- 5ステップのウィザード形式により設定が可能で、250ノード以下ならば専用サーバー構築の必要がない中小企業向けの“Small Business Wizard”
- 複数のePOサーバーの集中管理
- ネットワーク的に最短のサーバーからパターンファイルをアップデートしたり、回線がアクセス可能になるまでアップデートの延期ができる、モバイルユーザー対応
といった新機能を搭載している。
発表会に出席した日本ネットワークアソシエイツマーケティング本部本部長の瀬戸和孝氏は、「管理に手間をかけたくない層にはASPのウイルス対策サービス“VirusScan ASaP”を、手間をかけたくないが管理せざるを得ない層には管理コストが抑えられる『McAfee ePolicy Orchestrator』+『VirusScan Enterprise』という提案をしていく。2003年度の目標としては、McAfee部門の売り上げ全体の40%をePOが占めるようにする」と述べ、管理コストを削減する2つのウイルス対策製品を中心に売り上げの伸びを見込んでいるという。
サーバー/コンソールの対応システムは、CPUが233MHz以上のPentiumおよび互換プロセッサー、メモリーが128MB以上、HDDが250MB以上(アップグレードの場合は650MB以上)。対応OSは、Windows 2000 Server(SP1以降)/2000 Advanced Server(SP1以降)/NT Server 4.0(SP4以降)/Server 2003 Enterprise/Server 2003 Enterprise Standard。価格は、1000~4999ノードのユーザーが、VirusScanのライセンスを含むAVS Suiteの1年間の新規申し込みを行なった場合、1ノードあたり2550円。