(株)エヌ・ティ・ティ・ドコモは28日、第4世代移動通信システムの実験を開始すると発表した。これは関東総合通信局から第4世代移動通信システムの伝送実験用無線局の予備免許を取得したことを受けて、神奈川県横須賀市において実施するもの。
同社では、2002年初めに仕様の検討と試作を行ない、2002年半ばから接続試験などを行なっており、2002年10月に室内信号伝送試験で、下りリンク100Mbps、上りリンク20Mbpsの信号伝送に成功している。今回の実験は、屋外実験により、基地局で各通信相手へ送信するパケットの順序を効率よく制御する技術、電波状況に応じて変調方式や誤り訂正符号化率を制御する技術、送信回数を通信信号に応じて適応的に制御する技術、電波の到来方向の推定結果に基づき指向性ビームにより送受信を行なう技術などの検証を行なう。
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基地局装置 | 移動局装置(車載状態) |
無線アクセス方式には、下りリンクには屋外や屋内など環境に応じて最大のスループットが得られる“VSF-OFCDM(Variable Spreading Factor -Orthogonal Frequency and Code Division Multiplexing:可変拡散率直交周波数・符号分割多重)”方式を、上りリンクには効率の高いパケット通信が可能な“VSF-CDMA(Variable Spreading Factor Code Division Multiple Access:可変拡散率符号分割多元接続)”方式を採用する。
