アドビシステムズ(株)は15日、六本木ヒルズ内グランドハイアットで『Adobe Acrobat 6.0 日本語版』の製品発表会を開催した(Acrobat 6.0の詳細はこちらのニュース記事を参照)。会場には米アドビシステムズ(Adobe Systems)社の社長兼CEO(最高経営責任者)のブルース・チゼン(Bruce Chizen)氏、(株)ACCESSの代表取締役社長兼CEOの荒川 亨氏、米アドビシステムズのシニアバイスプレジデントでePaper部門長のアイヴァン・クーン(Ivan Koon)氏、アドビシステムズ(株)の代表取締役社長の石井 幹氏が出席し、PDFファイルを中心にしたエンタープライズ部門への取り組み、特に業務の効率化や生産性の向上について説明した。
発表会の最後に行なわれた記念撮影の一コマ。左から、アイヴァン・クーン氏、荒川 亨氏、ブルース・チゼン氏、石井 幹氏 |
最初に壇上に立ったブルース・チゼン氏は、「業務の現場のトレンドとして、ビジネス文書にも音声や動画といったマルチメディアコンテンツの利用シーンが増え、生産性の向上やコラボレーション/コミュニケーションの需要が高まっている。これはコンテンツの価値を最大限に引き出すために重要な要素で、既存の“BackOffice(基幹業務システム)”と文書システムをバランスよく連携していく必要がある」と発言し、Windows、Macintosh、Linux、各種PDAなどで同一ドキュメントを閲覧できるPDFファイルの優位性をアピールした。
続いて、PDAやゲーム機などの組み込み向けウェブブラウザーを開発しているACCESSの荒川氏が紹介され、「すでに一部PDA用ウェブブラウザーにはPDFファイルの閲覧機能を搭載しているが、今後も積極的に協力関係を進めていく。次期Palm OS向けウェブブラウザーにはPDF閲覧機能を搭載する予定だ」と挨拶した。
アイヴァン・クーン氏によるAdobe Acrobat 6.0のデモンストレーションのあと、石井氏が日本市場の現状や、4月に発表したPDF作成システムの導入事例などを紹介し、「ある試算によると、ドキュメント管理システムの市場規模は100億ドル(約1兆2500億円)、ドキュメントワークフローは120億ドル(約1兆5000億円)になると見込まれる」と話し、エンタープライズ部門への期待の大きさをうかがわせた。