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日本オラクル、“Unbreakable Linux”を強化──ディストリビューションのサポートも自社で提供

2003年05月14日 19時27分更新

文● 編集部

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記者発表会で最初に挨拶した同社代表取締役社長の新宅正明氏は、まず「Linuxへのフォーカスがキーストラテジーとなる」と、Linux事業へ注力することを強調。同社が中心となって設立したミラクル・リナックス(株)がLinux市場で37.2%のシェアを占めているというIDCの資料などをもとに、「Linux市場のバランスのよい拡大に貢献している」と語った。

日本オラクル(株)代表取締役社長の新宅正明氏
日本オラクル(株)代表取締役社長の新宅正明氏

新宅氏は「Linuxはエンタープライズ向けの製品もそろってきており、本格的にUNIXシステムやメインフレームのオルタナティブとして位置づけられるようになってきた。本格的なLinux市場拡大を推進したい」と語り、「年50%のレベニュー増を目指す」とした。

引き続き、同社取締役専務執行役員である山元賢治氏が、Linuxへの取り組みについて紹介した。

日本オラクル(株)取締役 専務執行役員 営業統括の山元賢治氏
日本オラクル(株)取締役 専務執行役員 営業統括の山元賢治氏

山元氏はまず、現在の市場動向について「技術的なテーマはいろいろあり、特にOSについては、企業向けLinuxや64ビット対応などがあり、商用UNIXにかわる“商用Linux”と呼べるものが登場してきた」と、“Unbreakable Linux”推進の背景を説明した。

具体的な取り組みでは、「LinuxをベースとしたTCO削減にはさまざまな側面があるため、実際に自社でLinuxシステムを導入し、ワールドワードで年間300億のコスト削減が可能になった」ことや、「ワンストップサポート体制を実現するため、米Red Hatや米UnitedLinuxとの協業体制を確立し、Linux自体の修正プログラムを自社で提供する」ことなどを紹介。「“Unbreakable Linux”実現のためには、自分たちのノウハウを提供する必要がある。“Make Linux Unbreakable”にも取り組む」と、カーネルの開発にも参画することを明らかにした。

なお、同社は5月21日より東京ビッグサイトで開催される“LinuxWorld Expo Tokyo 2003”で、“Oracle Linux Summit 2003 in Spring”を開催し、“Unbreakable Linux”や、Oracleデータベースのチューニング方法などを紹介する。参加費は無料だ。

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