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【最新パーツ性能チェック(Vol.10)】Opteron 1.6GHz+MSI“K8D Master-F”世界で初めて明らかになった秘密も登場!

2003年05月03日 19時55分更新

文● 週刊アスキープラス編集部 野口岳郎

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 サーバ用ということで、どうせ手が出ない価格になると思われていたOpteronが、意外に安い。1000個ロット時の価格は240が3万5375円、242が8万6250円、244が9万9250円である。秋葉原では240が4万円台、242が9万円台で販売された。出たてのPentiumIIやAthlon、Pentium 4のことを思い出せば、度肝を抜かれるような価格でもない。AMDの発表前に伝えられた米国のサーバメーカーの製品価格は8000~1万ドルと伝えられていたため、CPUやマザーがよほど高価なのかと思われたが、フタをあけてみれば、20万円台で各社からOpteronマシンが登場している。

 ハイエンドPC自作ユーザーが待ちこがれている「Athlon64」は9月だが、値段さえ折り合うならOpteronのほうがいい。マルチCPUシステムを組む気がなくても、OpteronにはAthlon 64の2倍の、2チャンネルのメモリインターフェイスを内蔵するという魅力がある。Hammerシリーズの強力なCPUコアを考えると、また、昨今のPentium 4やAthlon XPがデュアルDDRチップセットによって性能を向上させていることを考えると、シングルのメモリチャネルではハイエンドを争うのに一抹の不安がある。

Pentium 4の約2倍、1億590万トランジスタを集積したOpteron
Pentium 4の約2倍、1億590万トランジスタを集積したOpteronは、パッケージもPen4より一回り大きい。手で持ったときのずっしりした重みも含め、巨大戦艦というイメージだ

 値段についてのもう一つの懸案であるマザーボードは、Opteron発表会に動作サンプルを展示した3社(MSI、Rioworks、Tyan)がいずれも8万円台(デュアルCPU)と述べている。自作PC用としてはかなり高いが、ちょっと前のXeonマザーと思えばまあそれなりだ。(『RIOWORKS製のOpteron対応マザーボード「HDAMA」』『Opteron対応マザーボード第一弾MSI「K8D Master-F」が発売するもすぐに完売』)

 となれば、投資に踏み込むかどうかはなんといってもシステムの性能次第である。
 すでにAMDによってベンチマークの結果は公表されている。ただ、残念ながらそのほとんどは2CPUまたは4CPU時における、サーバ用途を前提にしたテストだ。Opteronが狙う市場がそこである以上仕方がないのだが、個人にとっては、「Pentium 4やAthlon XPの最上位より速いのか」が最大のチェックポイントになる。また、Opteronの性能は、今後Athlon 64に対して特別なチューニングがなされない限り、メモリインターフェイスが多い分、Athlon 64より高速と考えられる。したがって、単体のOpteronの性能を把握することで、それより性能的に-αとなるAthlon 64でどの程度のクロックの製品が必要になるのかについても、おおまかな指標にできると考えている。

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