- 紙に書いたものが、リアルタイムでそっくりPCに画像として取り込まれるため、メモに最適。
- タブレットPCよりもシンプルに使える点もいい。
- ソフトがWindows用のみで、USBに電源を依存するため、PCが必須。
- また、A4用紙一杯に使おうとすると紙を固定できず、ずれてしまう。
【シンプルなクリップ形態】 AREA本体はクリップ状のボディをしている。右側にUSBのミニコネクタがあり、データ転送と電源供給に利用する。ペンデバイスの位置情報は、無線と赤外線の2通りで受信するため精度が高い。/【紙を固定できないのが残念】【ボタン電池3個使用】 |
職業柄、メモ書きやラフデザインをPCに取り込めれば、と思うことがかなりある。タブレットPCも選択肢の1つだが、20万円前後と貧乏な編集者にはチョットお高い。それに、原本の紙を残せないのも不便だ。要は、紙に書けてPCにも取り込めて、おまけに安いデバイスが欲しいのだが、まさにそれがFECの「AREA」なのだ。
【専用のクリップボード】 AREAのクリップを取り付けるための専用のボード。縦書きと横書きに対応しており、背面にはクリップを固定するための斜めの切り欠きが作られている。表面は紙が滑りにくいつくりになっているが、完全には固定できない。 |
AREAは本体のクリップ、ペンデバイス、USBケーブルとクリップボードで構成されている。クリップの電源はUSBケーブル経由で供給される。クリップをPCに接続すれば自動的に認識されるが、添付の「Sonic PAD」で「ハードウェア設定」、つまり、ペンデバイスのキャリブレーションをする必要がある。認識させたい領域(紙の四隅)をポイントするのだが、紙の向きや位置を変えるたびに再設定する必要がある。
解像度が100dpiと低めなので、若干線にアラが目立つが、入力の認識精度の高さに驚く。難を言えば、精度を高めるため、ペン先付近にセンサーがあって形状が太くなっており、自分が書いている文字が見えにくい点が挙げられる。専用のクリップボードには、クリップ固定用の切り欠きが用意されている。しかし、クリップボードと紙を固定する方法がないため、滑りにくく加工されているものの、しばしばずれが生じる。紙の位置がずれると、取り込まれるデータも狂うため、何らかの工夫が欲しいところだ。クリップ自体で紙を固定するのも方法だが、その分A4サイズの紙一杯に書けなくなり、痛し痒しというところだ。
【ペンデバイスは通常のボールペンの芯】 AREAのペンデバイス部分は、一般に売られているボールペンの芯を利用できる。ボールペンの芯がスイッチの役割を果たすため、軽いタッチで書くとPCにデータが転送されない。 |
若干見直しの余地はあるものの、費用対効果が非常に高く、操作も簡単。現時点でも十分実用的である。
AREAの主なスペック | |
製品 | AREA:ベースセンサー |
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読み取り方式 | 超音波/赤外線 |
手書き可能最大エリア | A4サイズ |
インターフェイス | USB 1.1 |
解像度 | 100dpi |
サイズ | 180(W)×86(D)×22(H)mm |
重量 | 約60g |
電源 | USBより供給 |
製品 | AREA:Sonic PAD(ソフトウェア) |
必要システム | Windows 98/Me/2000/XP |
必要メモリ | 32MB以上 |
必要ソフト | Internet Explorer 4.0以上 |
製品 | AREA:ベースプレート |
サイズ | 260(W)×350(D)×3(H)mm |
重量 | 約90g |