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Cyber-shot DSC-P10

Cyber-shot DSC-P10

2003年04月19日 17時18分更新

文● 行正 和義

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撮影サンプルと総評

 Pシリーズ最上位機種というだけあって、高級感のあるデザインに加えてキビキビとした動作は好感が持てる。短くなった横幅や各所にあるモールドやダイヤルなどの突起のため、横長スリムというにはややゴツゴツした印象はあるものの、それだけに持ちやすくホールド性も向上している。

撮影サンプル1(a) 撮影サンプル1(b) 撮影サンプル1(c)
撮影サンプル1(a)。2592×1944ドットの元絵を640×480にリサイズした撮影サンプル1(b)。2592×1944ドットの元絵の部分をトリミングした撮影サンプル1(c)。露出を上下に振った、新機能の“ブラッケット撮影”を使ったもの
マルチパターン(7×7)測光/中央重点測光/スポット測光が切り替え可能な自動露出やヒストグラム表示のおかげで露出ミスはかなり避けられるものの、光の加減にやや心配な点があればプラケット撮影モードにしておけば安心して撮影でき、あとから好みの露出を選べばいい。元画像は2592×1944ドット。
撮影サンプル2(a) 撮影サンプル2(b)
撮影サンプル2(a)。2592×1944ドットの元絵を 640×480にリサイズした撮影サンプル2(b)。2592×1944ドットの元絵の部分をトリミングした
最広角で撮影。38mm相当と広角側がちょっと弱い。DSC-P10が搭載しているのは広角レンズではないのだが、それにしては歪曲(樽型の歪み)がやや目立つ。色収差は少なめだが、周辺部のエッジに若干の着色が見られる。元画像は1944×2592ドット。

 撮影画像に関しては、同社ならではの記憶色を強調するものの淡めの発色で、ノイズを低めに抑えた絵作りなのはCyber-Shotシリーズならではと言える。同一の被写体を同条件で撮り比べたわけではないが、P9と比べて輪郭強調処理を控えめになっているように見受けられ、より自然な印象を受けるもののややノイズ感は増したように感じる。

撮影サンプル3(a) 撮影サンプル3(b)。
撮影サンプル3(a)。2592×1944ドットの元絵を640×480にリサイズした撮影サンプル3(b)。2592×1944ドットの元絵の部分をトリミングした
マクロ撮影結果。合焦範囲はマクロモードで広角時10cm~、望遠時60cm~。マクロモードのままでも遠距離にAFが効くが、広角時と望遠時の最近接撮影距離が大きく異なるため花などの撮影時には注意が必要。元画像は2592×1944ドット。

 コンパクトデジタルカメラでも高スペック化が進んで500万画素クラスの製品も多数登場してきている。もちろんこれはデジタルカメラ市場の激しい製品競争のおかげなのだが、コンパクト機にこれほどの高画素が必要かという疑問も残る。しかし、PC側で画像をトリミングして必要な部分のみを残す場合、高画素で撮っておけば切り出した画像の品質も高いわけであり、撮影時に時間をかけてフレーミングしにくい場合が多いスナップ用途においても高画素の必要性は高い。

 Cyber-shot Pシリーズのラインナップもエントリーからハイエンドまで豊富に揃っているが、DSC-P10は初代DSC-P1以来の「コンパクトでスタイリッシュなボディに高スペック」というコンセプトを体現する製品と言えるだろう。

Cyber-shot DSC-P10の主なスペック
製品名 Cyber-shot DSC-P10
撮像素子 1/1.8インチ有効510万(総530万)画素CCD
レンズ 光学3倍ズーム f=7.9~23.7mm(35mmフィルムカメラ換算38~114mm)、F2.8~5.2
記録媒体 メモリースティック(PRO対応。32MB付属(※1))
記録画素数 2592×1944/2592 x 1728(3:2)/2048×1536/1280×960/640 x480ドット
動画記録 640×480/160×112ドット
記録時間 MPEG1、メディア容量に依存。例えば、128MBメモリースティックの場合、VXモード(640×480ドット)で最大連続約5分50秒
液晶モニタ 1.5インチTFT(12万画素)
インターフェイス USB、AV出力、DC入力
電源 専用リチウムイオン充電池
本体サイズ 約108(W)×35.1(D)×51.5(H)mm
重量 約172g(本体のみ)/約200g(装備重量)
※1 ソニースタイルの場合は、メモリースティックの有無と、バッテリーチャージャーの有無を選択できる

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