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『Windows Server 2003』日本版は6月発売─プレス向けワークショップで発表

2003年04月09日 21時30分更新

文● 編集部 阿蘇直樹

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現在開発中のメッセージングサーバー『Exchange Server 2003』については、マイクロソフト エンタープライズサーバー製品部マネージャの中川哲氏がデモを交えて説明した。

マイクロソフト エンタープライズサーバー製品部マネージャの中川哲氏
マイクロソフト エンタープライズサーバー製品部マネージャの中川哲氏

『Exchange Server 2003』は、ワイアレスネットワークやモバイル機器対応の強化、『Windows Server 2003』に含まれる情報共有のためのコンポーネント『Windows SharePoint Services』との連携によるコラボレーション機能の強化、『Windows Server 2003』のディレクトリーサービスを提供するコンポーネント『Active Directory』との統合による管理性向上、信頼性や管理性、セキュリティーの強化といった特徴をもつ。連携するクライアントアプリケーションは『Microsoft Office Outlook 2003』が推奨されている。

『Exchange Server 2003』機能
『Exchange Server 2003』は、エンドユーザーの生産性(Productivity)や接続性(Connected)、サーバー管理者の経済性(Best Economics)や依存性(Dependable)といった、メッセージング環境に求められるものを考慮して開発されている

ワイヤレスネットワークやモバイル機器対応強化として、外出先からVPNを使用せずに企業内のExchange Serverにアクセスする技術“RPC over HTTP”や、Exchange Serverへウェブブラウザーからアクセスするためのインターフェース“Outlook Web Access”、携帯電話やPDAからアクセスするための機能が追加された。また、添付ファイルを『Windows SharePoint Services』のサーバーに転送し、グループ内でのファイル共有やバージョン管理などを可能にする機能も追加されている。これらの機能追加によって、エンドユーザーの利便性の向上が図られているという。

Outlook 2003
『Outlook 2003』のデモ。『Exchange Server 2003』と接続して利用する。メールプレビューウィンドウを縦長にし、メールの一覧性を高めるといった改善が行なわれている

『Active Directory』との統合や信頼性、管理性の向上は、サーバー管理者の負担軽減を図ることが主な目的だという。これまでは拠点間で異なるドメインを運用している場合、各ドメインごとに『Exchange Server』を設置する必要があり、ユーザー移動やメールボックス移動は複雑な作業が必要になっていた。『Exchange Server 2003』と『Active Directory』との統合によって、ユーザーの管理が容易になるほか、異なる組織間で『Exchange Server 2003』のアドレス帳同期が可能になる。

“Active Directory”との統合
“Active Directory”と『Exchange Server 2003』統合のイメージ

そのほか、サーバー管理者向けの機能として、1台のサーバーに複数のデータベースを導入し、複数サーバーの統合やバックアップ/リストアー時間の短縮を可能にする機能などが追加された。

マイクロソフト社内ではすでに『Exchange Server 2003』を実際に導入、運用を開始しており、既存の『Exchance Server 2000』と比べてパフォーマンスの向上やサーバー台数の削減が可能になったという。

『Exchange server 2003』は現在ベータ2をOEM企業などに先行配布しており、5月中に同社のウェブサイトを通じて提供を開始する予定。「できるだけ早い段階で公開したい」(中川氏)とのことだ。

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