このページの本文へ

日本VBA協会、事務系スペシャリストのためのIT資格“VBAエキスパート”を開始

2003年04月08日 21時23分更新

文● 編集部 栗山博行

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

日本VBA協会は8日、事務系のスペシャリストを主なターゲットとした、『Microsoft Office』のマクロ言語“VBA(Visual Basic for Applications)”の新資格制度“VBAエキスパート”を17日に開始すると発表した。同協会によると、マイクロソフト(株)の協賛を受けた、国内初のVBA検定試験だという。

日本VBA協会ウェブページ
日本VBA協会ウェブページ。14日から試験予約などに対応予定

VBAエキスパートは、“自分が使うアプリケーションを、自分が使いやすいように作る”ことができるユーザーの拡充・育成を目的とした検定試験。マクロを使って定型業務を自動化したり、簡易アプリケーションを自ら開発したりすることで、業務の効率化やコストの削減ができるユーザーに対して、客観的なVBAスキルを認定するもの。これにより、雇用の活性化や社会的な地位の向上を目指すとしている。

同協会副理事長の土屋陽一氏(元三洋証券(株)代表取締役社長)によると、「日米の生産性を比較すると、日本ではホワイトカラーの生産性の低さが目立つ。これはIT化の遅れも大きな原因であり、事務系の専門職がVBAを使うようになれば、ホワイトカラーの生産性を数倍に強化できると考えている」という。

VBAエキスパートの対象となるソフトウェアは、『Excel 2002』『Access 2002』の2種類。それぞれ、“ベーシック(初心者・初級者向け)”“スタンダード(初級者・中級者向け)”“プロフェッショナル(上級者・開発者向け)”の3段階に分けられる。実施日は、“Excel2002 VBAベーシック”“Excel2002 VBAスタンダード”試験が17日から、“Access2002 VBAベーシック”“Access2002 VBAスタンダード”試験が8月1日から、“Excel2002 VBAプロフェッショナル”“Access2002 VBAプロフェッショナル”試験が10月1日から。

VBAエキスパート試験は、コンピューター試験会社のアール・プロメトリック(株)に委託されており、全国にある同社の公認テストセンター約110ヵ所でCBT(Computer Based Testing)方式により実施される。受験の予約は、インターネットなどを使って受験日の3営業日前までに行ない、受験者の都合のよい日時を指定できるのが特徴だという(土日受験の場合は4営業日前まで。指定可能な時間は会場により異なる)。合否は試験の終了時に判明し、合格者には後日認定証が送付される。

同協会発起人兼事務局長の大村あつし氏(プロジェクト・エー(株)代表取締役)によると、「被雇用側だけが盛り上がっても、雇用側に評価してもらえなければ、こういったビジネスは成立しない。この点をどのようにマッチングさせるかだが、まずは協賛していただいた(株)パソナテックなど、派遣企業のスタッフを足がかりにして雇用側にアピールするとともに、ウェブその他の媒体を使って認知度を高めていきたい」とし、プロジェクト・エー(株)が運営するMicrosoft Officeポータルサイト“MOUG.Net”で実施したアンケートなどを基に、VBAエキスパートの初年度売り上げを2億5000万円(受験料)と予測した。資格取得者数は、1年目が2万人、2年目が4万人、3年目が11万人と推定しているという。

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン