(有)クラムワークスは、ノートPC向けLinux ROMカード『Magic NC Plus for Notebook』を発売した。
『Magic NC Plus for Notebook』の表面。『Magic NC』と異なり、カートリッジのカバーは用意されていない。 | 『Magic NC Plus for Notebook』の裏側。フラッシュROMチップなどが搭載されている。 |
『Magic NC Plus for Notebook』は、昨年9月に発売した『Magic NC』と同様、IDEハードディスクと交換して使用する製品。ノートPCでの使用に合わせ、2.5インチハードディスク互換のインターフェイスを搭載したほか、PCMCIA/CardBusネットワークカードのサポートや無線LAN(IEEE 802.11b)のサポートなどが加えられている。電源管理については、担当者によると「Linuxの場合、アイドル時の消費電力が非常に少ないので、電源管理はそれほど意識していないが、APMについてはサポートしている。ACPIのサポートはしていない。」そうだ。
『Magic NC Plus for Notebook』搭載イメージ。 |
『Magic NC Plus for Notebook』のフラッシュROM容量は64MBで、うち32MBがユーザー領域として提供されている。そのほか、外付けストレージとしてUSBフラッシュメモリ“ThumbDrive SMART”をサポートしている。ハードディスクやMOなどはサポートされていない。
収録されているおもなアプリケーションは以下のとおり。
- カーネル 2.4.20
- busybox 0.60.2
- XFree86 4.2.0+fvwm 2.4.8
- canna 3.5b2+kinput2 3.1beta4
- mozilla 1.0.2
- xpdf 1.01
- rdesktop 1.0.0
- rsync 2.5.5
- xosview 1.8.0
- openssh 3.5p1
- openssl 0.9.6
ファイルシステムはcramfsを採用し、アプリケーションは読み出しのみのアクセス権が設定されている。おもにXクライアントやWindowsクライアント、Webアプライアンスでの使用を想定しており、サーバ関連のパッケージは収録されていない。担当者によると、「これまで『Magic Proxy』や『Magic NC』で、OSコア部分を小型化するノウハウを蓄積している。今後このコアの上にさまざまなパッケージを乗せることはありえる」という。
『Magic NC Plus for Notebook』の動作環境は以下のとおり。
- CPU……Celeron-333MHz以上
- メモリ……120MB以上
- VESA BIOS 1.2準拠のビデオ機能
- 800×600 256色以上のディスプレイ
- 内蔵PCI接続/PCMCIA/CardBusネットワークカードまたはPCMCIA/USB無線LANカード
価格は1万3800円。販売は同社Webサイトまたは同社製品取り扱い店を通じて行なう。