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【特別企画】企業に根付き始めたアウトソーシング パワードコムのデータセンターを見る

2003年03月24日 18時57分更新

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企業ネットワークのブロードバンド化が進むとともに、最近、ますます重要度が高まっているのがデータセンターである。一時の「ドットコムバブル」と呼ばれた一過性のブームが過ぎ、最近ではデータセンターの重要性が広く認知されるようになった。今回はパワードコムのデータセンターを見学しつつ、企業のサーバアウトソーシングについて考えてみよう。

■ドットコムの下支えから
■スタートしたデータセンター

 データセンターとは、顧客のサーバを預かるための設備やサービスを指す用語だ。簡単にいえば、会社にあるサーバルームを外部業者の建物内に敷設するといったイメージである。サーバは電力供給やセキュリティの高い堅牢なビルの中に置かれており、ユーザーは広域EthernetなどのWANサービスを介して、これらのサーバを利用することになる。

 こうしたデータセンターが勃興したのは、今から4年前の1999年頃である。折しも、米国ではインターネットビジネスが「新しい経済」として大きな注目を集め、既存のビジネスを完全に置き換えるとまで考えられていた。データセンターはこうしたビジネスのインフラを提供する設備として登場した。その後、新興の事業者や古参の通信事業者・ISP、あるいはシステムインテグレータなどが次々に建設を行なった。現在では日本国内で約60の事業者がいるといわれている。

 パワードコムのデータセンターもこうした流れを受けて2001年12月から開始されたものだ。現在では、同社の広域Ethernetサービス「Powered Ethernet」やIP-VPNサービス「Powered-IP MPLS」などとともに企業向けのネットワークソリューションを実現する重要な「部品」となっている。

■データセンターってこんなもの

ずらりと並ぶラック。ここに顧客のサーバやネットワーク機器が収容されている
 こうしたデータセンターは機密性が非常に高いため、顧客以外が中に入る機会は少ない。しかし、今回はパワードコムのご厚意により、現在稼働中のデータセンターを見学することができた。

 セキュリティ上場所は明かせないが、パワードコムのデータセンターは都内にある電力会社系のビルが使われている。建物は9階建てで、阪神淡路大震災級の地震に耐えうる耐震設計が施されているほか、三系統の電源、UPSや自家発電機などを備えている。もちろん、窒素系ガスによる消火設備や冗長構成の空冷システムなども用意されており、自然災害やテロなどへの対策は万全といえるだろう。

 入り口で受付を済ますと、入館カードが手渡される。もちろん、名前や当日の訪問時間などは前もって登録しておかなければならない。



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