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ソニーなど7社、デジタルコンテンツの作成、編集、再生に関する標準規格“MPV”を推進

2003年03月11日 20時55分更新

文● 編集部

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米イーストマン・コダック社、米ヒューレット・パッカード社(HP)、韓国のLG電子社、オリンパス光学工業(株)、オランダのロイヤル フィリップス エレクトロニクス社、韓国のサムスン電子社、ソニー(株)の7社は11日、光ストレージの標準化団体であるOptical Storage Technology Association(OSTA)が開発した、CDやDVDなどに収録された音楽、画像、ビデオなどのコンテンツを個人的に楽しむための業界標準規格“MPV(Music Photo Video)”の採用に賛同し、推進していくと発表した。うち数社は、今年の後半にMPV準拠製品の出荷を開始する予定。

また、マルチメディア制作アプリケーションの開発会社も、MPV規格の採用を発表しており、カナダのACD Systems社の『ACDSee』、ドイツのAhead Software社の『Nero』、米アークソフト社の『PhotoBase』、HPの『HP Memories Disc Creator』、米ロキシオ社の『Easy CD&DVD Creator』、米ソニック・ソルーションズ社の『MyDVD』『RecordNow MAX』などがMPV準拠製品となる予定。

これまで、個人ユーザーが音楽、画像、ビデオなどのコンテンツを作成・編集し、CDやフラッシュメモリーカードなどに保存する場合、コンテンツの記録や管理に関する仕様は、マルチメディア制作アプリケーションごとに異なり、CDプレイヤーやDVDプレイヤーがこれらのコンテンツを認識して再生するための業界標準規格がなかった。そのため、コンテンツを読み込むのに時間がかかったり、複数の異なるファイル形式のコンテンツを一元的に管理する方法がなく、ユーザーはコンテンツを簡単に探し出して再生できなかった。

MPVが規定する制御ファイルは、MPV準拠機器のマルチメディアコンテンツへの迅速なアクセスを可能とするために、ディスクやフラッシュメモリーカードなどに記録されたコンテンツの一覧表を提供する。プレイリストやマルチメディアコンテンツの追加・編集は、CDやDVD全体を焼き直さずに行なえる。

MPV準拠のディスクやフラッシュメモリーカードなどは、CDプレイヤーやDVDプレイヤーなどの家電製品、MP3やJPEG形式を採用するデータCDやDVDをサポートするパソコンで利用できる。

メーカーは、小容量コードを追加することでMPVファイルの読み込みが可能な新製品を開発できる。既存のCDプレイヤーやDVDプレイヤーでも、メディア再生機能を搭載していれば、MPV準拠のデータCDやDVDを再生できる。

MPVは、CDの論理ファイルフォーマット“ISO9660-1”“Joliet”との互換性があり、マルチセッションCDをサポートする。米標準化団体であるInternational Imaging Industry Association(I3A)が発表した、インターネット経由で写真のプリントサービスを提供する規格“Common Picture Exchange Environment(CPXe)”でもMPVを採用するという。

OSTAでは、MPVの仕様書と互換性を保証するMPVロゴのライセンスプログラムを提供している。

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