松下電器産業(株)の照明社は26日、64個の白色LEDを放熱基板上の20mm角に高密度実装し、光出力が120ルーメン(lm)の照明用白色LED光源を開発したと発表した。LEDの放熱を従来より200倍以上に高めた放熱設計と、光の利用効率を1.3倍に高めた光学系を形成し、従来の4分の1から5分の1の厚さにしたのが特徴。2003年度中のサンプル出荷を予定している。
開発した照明用の白色LED光源 |
これまでは、LEDの発熱による温度上昇のためLEDに投入できる電力が制限されており、照明用に必要な明るさが得られなかったという。今回開発した白色LED光源は、メタルベースのコンポジット多層基板上に、LEDをフリップチップ実装することで放熱効果を高めたことで、投入できる電力を増やすと同時に高密度実装も可能にしたほか、光の利用効率を上げるために、LED周辺に反射板とレンズを形成し、厚さ3mmのパッケージ内に収めたという。
構成断面模式図 |
同社では、今回の技術開発により、光の出力を高めた白色LED光源を実用化できるとしており、光源の小型/軽量/薄型/高指向性を生かし、照明器具設計の自由度と照明デザインを多様化できるとしている。