(株)キャスティ、吉本興業(株)、東京電力(株)は25日、3月1日よりブロードバンド(インターネット)経由で配信するショートフィルム『ミツワ』の完成疲労試写会を都内で開催した。会場には主演の樋口可南子さん(女優)、中村獅童さん(歌舞伎役者)、曲山えりさん(アイドル)、板尾創路さん(芸人・130R)、および監督の吉田大八さんが出席し、プレス関係者、ならびにキャスティが募集した一般参加者に対して、映画ミツワの楽しみ方を紹介するとともに撮影時の裏話などを披露した。ミツワはキャスティのウェブサイトからWindows Media形式で無料配信され(3月31日まで)、データ転送レートは1M(TEPCOひかりの会員のみ)/256k/64kbpsの3タイプ、視聴にはWindows Media Player 7.1/8.0が必要となる。
ミツワは、1つのプロローグ、3つのエピソード、1つのエピローグで構成され、3つのエピソードは視聴者が好きな順番に見ることができる。プロローグでは、交差点に飛び込んでくる3台の自動車が同時に事故を起こす。一人はブリーフ1枚の半裸姿でうれしそうに運転する中年男性(正一:板尾創路)、一人はネギと包丁とハンドルを握り何かから逃げるようにアクセルを踏む主婦(清子:樋口可南子)、一人は泣きながら黄色いチューリップを口にくわえた若い女性(由美:市川実日子)。彼(彼女)ら3人が主人公となって、車で走り出す理由を3つのエピソードで描き、最後にあっと驚く……が待っている。ちなみに、試写会では出演者がトランプで順番を決め、由美→清子→正一の順に放映された。
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「密度の濃い仕事ができたと思う。落ちの付け方も遊び心がある。普段とは違うコミカルな役を楽しめた」と語る樋口さん | 映画『ピンポン』でも好演が評価された中村さん。「普段は男性(女形)と抱き合うシーンばかりなので、こういう(女優さんとご一緒できる)映像の仕事はうれしいです」 |
試写会のあとのトークセッションでは、松雪泰子さんの“欽ちゃん走り”(大塚製薬(株)の『ファイブミニ』)など、個性的なCM映像の演出で知られる吉田大八監督が、より長尺なショートムービーを撮る難しさを「(上映時間約30分という映像は)意外に長く感じた。普段は15秒や30秒という短い映像を作っているので、適当な長さというものが分かりにくかった」と語り、今回のインターネットでの映像配信については、「視聴者が自分の好みで“見る順序を決められる”インタラクティブ性は面白い試み。どの順番で見ても矛盾のないように見せるのが大変だったが、見る順序によって印象や楽しみ方も違うのでないか」と語った。ちなみに、今回登場した出演者4人のパソコンの使い方を質問されると、「家では主人(コピーライターの糸井重里さん)がホームページを作っているし、自分でもショッピングなどにほぼ毎日使っている」(樋口さん)、「家はパソコン1台なので、天気予報など真面目なウェブサイトしか見ていない。履歴が残るので、探られると困るから。履歴を消すのも不自然だし」(板尾さん)、「今回の映像を自分で見るために、ブロードバンド回線を自宅に導入しました」(曲山さん)、「自分ではパソコンをあまり使えない。自分のホームページを時々見ることがあるくらい」(中村さん)と答えた。
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「自分の演じる役どころは、“面白くない男”だったので、ブリーフ姿で踊るシーンでも受けてはいけないように演じるのが難しかった」と板尾さん。ちなみに、普段はトランクス派だとのこと | 「台本を読んだときには、ブリーフ姿の男性にトキメけるの? と思ったけど、板尾さんの目が素敵でトキメキました。でも、撮り直すたびに踊りが違うので、笑いをこらえるのが辛かった」と撮影の裏話を語る曲山さん |
