タブ機能で編集作業の効率化
新たに追加された機能のうちでもユニークなのが、ファイルを開く際に新しいウィンドウで開くか編集中のウィンドウの中にタブとして開くかを選択できるというもの。キーボードショートカットでタブを切り替えることはできないが、複数のウィンドウを用意しなくともほかの文書を参照しながら編集することが可能になっている。
画面左下に見えるのが『Hancom Word 6.0』のタブ。キーボードショートカットで切り替えることはできない |
また、編集中のウィンドウを分割して表示し、分割されたそれぞれの画面で同じ文書の別の部分を表示させることもできる。文書に注釈をつける場合などに便利な機能だ。
Word 2000と異なり、横方向だけでなく縦方向に分割することも可能。片方の画面で文書全体のレイアウトを見ながらもう片方の画面で文書を編集するといったことができる |
そのほか、“元に戻す”/“やり直し”機能が強化され、直前の操作を取り消すだけでなく、段階的にさかのぼることが可能になる。さらに編集中の文書を自動的に保存する機能を追加する、文字の属性を変更する機能を追加する、同じ文書中でページ単位や段落単位で自由に書式設定が可能になるといった機能強化が行なわれた。
文字に影をつけたり、縁取りをつけるなどの修飾が可能になった |
Word文書の読み込みは?
Word文書に画像やリンクなどを含むWord文書を読み込ませてみたところ、『Hancom Word 5.5』と比べて文字色や図のレイアウト情報の読み込みなどは改善されているようだ。しかし、文中に埋め込んだリンク情報や画像はきちんと表示することができなかった。試しに同じ文書をRed Hat Linux 8.0に含まれる『OpenOffice.org 1.0.1』で読み込んだところ、こちらは文中のリンクや画像も問題なく表示することができた。
今回のバージョンアップにより、編集機能の強化や起動の高速化など、ワープロソフトとしての使い勝手が大幅に向上しており、Windowsと併用する必要がない環境であれば特に不満なく利用できる製品だと感じられた。とはいえ、やはりWord文書の読み込みには不満が残る。『Hancom Office』パッケージが発売される時には改良されていることを期待したい。