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セルシス、コンシューマー向けに低価格化を図ったアニメ制作ソフト『RETAS!LITE Debut』を発売

2003年02月10日 17時56分更新

文● 編集部

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(株)セルシスは7日、業務用アニメーション制作ソフト『RETAS!PRO(レタスプロ)』のコンシューマー向け製品として低価格化を図った『RETAS!LITE Debut(レタスライト デビュー)<Windows版>』を3月14日に発売すると発表した。価格は1万2800円。併せて、アニメのメイキングデータ集を同梱したパッケージ『RETAS!LITE Debut BiblePack(バイブルパック)<Windows版>』も発売する。価格は1万6800円。

製品パッケージ
『RETAS!LITE Debut』

『RETAS!LITE Debut』は、アニメーション制作の主要な機能を統合し、ほぼすべての作業をパソコン上で行なえるようにしたのが特徴。原動画作成ソフト『PencilMan LITE』、スキャン/トレースソフト『TraceMan LITE』、動画ペイントソフト『PaintMan LITE』、撮影/合成ソフト『CoreRETAS LITE』、データ集で構成される。

『PencilMan LITE』は、ペンタブレットを利用してレイアウト/原画/動画を作成するためのソフト。6種類のペンシルサイズを利用して、筆圧に応じたタッチの線を描くことができる。原画番号や動画番号をフレームに入力できるほか、撮影指示やせりふの入力、音声ファイルの読み込みなども可能。画像の下にほかの画像を半透明に表示したり、作成した動画をタイムシートで指定したタイミングで動かしたりできる“ライトテーブル&モーションチェック機能”も搭載する。

『PencilMan LITE』
『PencilMan LITE』

『TraceMan LITE』は、手描きの動画や背景画をスキャンしてトレース処理を行ない、ペイント向けの画像に変換するソフト。色と色の境界線(色トレース線)を抽出して別のレイヤーに分離する機能や、色調の補正が可能で、大量の画像ファイルに同じ画像処理を繰り返し適用できるバッチ処理(自動処理)にも対応する。

『PaintMan LITE』は、動画の彩色を行なうためのソフト。アニメ独特の線画を高速でペイントでき、“閉領域フィル”や“塗りのばし”などの特殊彩色機能を利用できるほか、色置換機能では、同じフォルダー内の画像で使われている色をすべて置換することもできるという。

『PaintMan LITE』
『PaintMan LITE』

『CoreRETAS LITE』は、彩色された動画や背景画を合成し、カメラワークをつけたり、特殊効果をつけたりして出力するソフト。移動/拡大/縮小/回転/フォーカスなどを利用できるカメラワークや、モーションブラー/モザイク/ガウスぼかしなど従来のアニメで利用されていた特殊効果を利用できる。出来上がった映像をムービーファイルとして出力する前にクイック再生するRAMプレビュー機能も用意されている。

対応画像フォーマットは、『PencilMan LITE』『TraceMan LITE』『PaintMan LITE』が専用フォーマットのみ。『CoreRETAS LITE』は、読み出しが、TGA、PICT、BMP、TIFF、PSD、RLA、QuickTimeほかに対応し、書き出しはTGA、PICT、BMP、TIFF、RAW、QuickTime、AVI、SWFほかに対応する。

対応OSは、Windows 98 SE/Me/2000/XPで、Internet Exploere 5.0以降が必要。対応タブレット(PencilMan LITEで利用)は(株)ワコムのFAVO、Intuos/2、Cintiq、PLシリーズ。またスキャナー用インターフェースとしてUSBまたはSCSIが必要(TraceMan LITEで利用)、
『RETAS!LITE Debut BiblePack<Windows版>』は、オリジナル短編アニメーション『魔法少女マイ』のメイキングデータを収録した教則素材集『Anime Data collection Vol.1』(価格1万2000円)を同梱したパッケージ。

『魔法少女マイ』は、『うる星やつら』や『機動警察パトレイバー』のキャラクターデザインで知られる高田明美氏や、『機動戦士ガンダム』シリーズの演出で知られる関田修氏ほかが制作したという。

同社では、製品のターゲットとして、アニメ/まんが関係の専門学校生や、趣味で自主アニメを作っている人のほか、アニメを見るのが好きな人などを挙げており、将来のアニメーターの育成にもつなげたいとしている。これに関連して、11月には同社の株主3社(東映アニメーション/サンライズ/トムス・エンタテインメント)が協賛する“アニメコンテスト”を開催するほか、原動画の描き方を学習できる場の提供なども行なう予定。

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