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トミー、書いた文字が光るお絵描きボードを発売

2003年01月24日 16時46分更新

文● 編集部 桑本美鈴

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(株)トミーは23日、書いた文字が光るお絵描きボード『Lights Alive(ライツアライブ)』(仮称)を7月初旬に発売すると発表した。『Lights Alive』は、プリントラボ(株)との技術提携により、プリントラボが開発したEL(エレクトリック・ルミネッセンス:自発光型誘電面発光体)シート(商品名『ペーパーネオン』)を採用したお絵描きボード。

ライツアライブ
書いた文字が光るお絵描きボード『Lights Alive(ライツアライブ)』(仮称)の本体イメージ

ELは、均一な面発光で発光する素子。Lights Aliveで利用しているELシートは、発光層に電圧をかけるとエネルギー電子が発生し、基底状態に戻るときにエネルギーを光として放出するもので、小型インバーターを接続したELシートに水性蛍光カラーペンで文字や線画を描くと、その文字や線画がカラーペンの色で発光する。ELシートは厚さ0.15~0.2mmの薄いシートで、シート自体を曲げても発光し、また、発光しても熱が出ない。さらに、描いた線画を発光させてネオンサインのように部屋に飾るといった、これまでにない楽しみかたが味わえるという。なお、シートに描いた線画は市販のティッシュやキッチンペーパー、やわらかい布などで拭き取って容易に消せるようになっている。

試作機1
ELシートお絵描き部に搭載した試作機。蛍光ペンで文字を書いてみる
試作機2
このように書いた文字や線画が発光。ペンの色によって発光色も異なる。元々ELシートは市販の蛍光ペンで書いても光るが、蛍光ペンのインク素材によって発光具合が異なってしまうため、今回のLights Aliveは専用ペンのみの対応となっている

『Lights Alive』は、お絵描き部にELシートを採用したボードで、全点灯や点滅など5種類の発光モードボタン、発光スピードボタン(SLOW/FAST)、明暗ボタン(FADE IN/OUT)を装備する。これらのボタンを組み合わせることで30種類の発光パターンを楽しめるという。また、本体部に専用CPUを搭載しており、さまざまなメロディーを再生できる。シート部はA4サイズで、電源は単3乾電池×4本。価格は4980円で、専用のカラーペンが付属する。主要ターゲットは4~8歳の男児/女児。

さらに、今後商品バリエーションも増やす予定で、シート部がA5サイズの小版、A3サイズの大版を2004年に、ディズニーキャラクターを採用したキャラクター版を2003年後期にそれぞれ発売するという。

デモ1
Lights Aliveの本体試作機を利用してデモを行なうトミー開発本部の渡辺氏
デモ2
渡辺氏が手にしているのがELシート。薄型軽量で曲げても発光する
アクセサリー
Lights Alive用の別売アクセサリー。左から、おえかきペンセット、おえかきシートセット、おえかきルーラーセット

なお、このLights Aliveは、同社が昨年発売した『マイクロペット』に次ぐ、世界市場をターゲットとしたグローバル戦略商材の第2弾となるもので、日本国内だけでなく世界各国でも順次発売される。まず、日本と同時に米国でも発売(価格39.99ドル/約4725円)するほか、8月には欧州やアジア各国で発売するという。

子供と赤鬼
Lights Aliveの試作機でお絵描きをする子供たち。モデルは節分にちなんで赤鬼
鬼の絵
お絵描き完成。かわいい鬼の絵が発光している

トミー取締役最高海外業務責任者の高橋勇氏は、同社のグローバル事業戦略について「グローバル事業戦略とはテーマ構想に基づいた新たなるビジネスモデルの構築。われわれは今まで単品を開発して展開していたが、もっと広がりのある事業を構築し、新規性、独自性、継続性、普遍性、効率性を満たすような事業群の創造とマーケティングを展開したい。商品によって最適なパートナーを見つけ、最適な販路を使って提供していく」

「われわれはこれまでどちらかというと自己完結型だったが、さまざまな開発会社と協力して専門の強みを生かすネットワーク型ビジネスに変えていきたい。開発会社がシーズ開発を行ない、トミーは企画やマーケティング、要素/用途開発を担当、さらに独自チャネルを確立した企業を通じて商品を販売、流通させていきたい。米国、欧州、日本で売れる商品を目指す」としている。

さらにトミーは、プリントラボとの共同出資により、発光関連実用品事業を中心とした合弁会社“株式会社グローテック インターナショナル”を20日付けで設立したと発表した。資本金は5000万円で、株主構成はトミー85%、プリントラボ15%。代表取締役社長にはトミーの高橋氏が就任する。高橋氏は「ELシートを玩具利用だけにとどめておくのはもったいない、別の用途にも使いたいと考え、今回合弁会社を設立した。新会社はELを含む発光に関する要素開発や企画、製造、卸/販売/マーケティングを行なう」としている。

同氏は、新会社の事業として、ビジネスユース(店舗、専門店、法人向け)ではセミナー用ホワイトボード、ポスター、店舗用サインボード、店舗用メッセージボード、バー/レストランメニューボード、ホテル用メッセージボード、結婚式場装飾ボード等の商品開発/販売、パーソナルユース(個人向け)では、Lights Aliveシリーズ等のお絵描き玩具や、ペーパーネオンコピー用紙、Lights Alive用ペン、メッセージボード、サインボード、スポーツ観戦ボード、カー用品、ポスター、パーティーグッズ、家庭用メッセージボード、プラネタリウム、自転車安全反射板、水槽用アクセサリー、学習机フロントボード、テレビフレーム、壁紙、額縁等の商品開発/販売を予定しているという。営業目標は、初年度10億円、3年後(2005年度)で30億円としている。

スケジュールボード
ELシートの応用例。スケジュールボードにシートを採用したもの

トミー代表取締役社長の富山幹太郎氏は「トミーは厳しい状況の中で再生しなければならない。本業である玩具事業の収益性の回復に向けてやらなければならないことは、コストの削減と、売れる商品を開発すること。ここ数年、新製品の乱発傾向があったが、乱発をやめて商品構成の中身を整理し、ユーザーが楽しく遊べて価値のある新商品を出さなければならない。この原点を忘れては再生の道はない」

「開発におけるポイントは3つ。1つは、より差別化され、ターゲットが明確な商品の開発。似たような商品ではなく今までにない新しい切り口のものを出す。2つめは、より効率の良い新製品の開発、世界に向けて販売できる製品の開発。玩具市場だけでなく玩具以外の市場にも応用していきたい。3つめは、継続販売できる商品の開発。1年で終わるような商品でなく、何年も売れるような商品を開発していく」

「ELシートを初めて見たときの印象は素晴らしいものだった。お絵描きボードは昔から大事な商品であり、新しいものを出したいと思っていたが、描いた絵が光るというのは今までにないこと。ただ高い値段では玩具は普及しないので、1年以上かけて今回の商品化にこぎつけた。光るお絵描きボードは日本市場だけでなく世界市場にも売っていける商品であり、2年3年と継続して販売できる。再生に向かっての険しい道のりを乗り越えるシンボル的な商品だと思う」としている。

出席者
左から、トミー開発本部の渡辺氏、プリントラボ代表取締役社長の福田氏、トミー代表取締役社長の富山氏、トミー取締役の高橋氏

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