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“第1回国際ブロードバンド大賞”の表彰式典が開催

2002年12月18日 21時34分更新

文● 編集部 桑本美鈴

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特定非営利活動法人ブロードバンド・アソシエーションと国際ブロードバンド大賞実行委員会は18日、“第1回国際ブロードバンド大賞”の表彰式典を都内で開催した。

受賞者
第1回国際ブロードバンド大賞表彰式典で、実行委員会特別奨励賞を受賞した皆さん
プレゼンター
プレゼンターは作品選考委員で女優の山本未来さん

国際ブロードバンド大賞は、ブロードバンドカルチャーの醸成、デジタル技術による新たな芸術表現の促進、新人クリエイターの発掘と育成、および著作権問題を軸にコンテンツビジネスを創成する仕組み作りを支援する目的で開催されるもので、個人が制作したオリジナルのブロードバンド向けコンテンツ作品が対象。国際ブロードバンド大賞受賞者には賞状/賞金200万円と記念品が、部門賞(ストリーミング映像賞/WEB賞/アイディア賞/選考委員特別賞)受賞者には賞状/賞金10万円と記念品がそれぞれ贈呈される。

11月5日から12月5日に作品を募集したところ、計25作品が集まり、12月10日に作品選考委員会が開催され審査が行なわれたが、大賞/部門賞とも該当作品なしという結果に終わった。国際ブロードバンド大賞実行委員会長の澤田隆治氏((株)東阪企画代表取締役社長)は、「作品を見たが期待外れだった。アマチュアの映像コンテストレベルに過ぎず、われわれが求めているレベルに達していない。ブロードバンドという新しいメディアに対して期待感を持たせる作品がなかった。どこか物足りないのがアマチュアの弱さだ」と報告した。

しかし、この中から将来性のある2作品に実行委員会特別奨励賞が贈られることとなった。特別奨励賞を受賞したのは、『はじめての白さ』(増山友寛/前田哲)、『Flying EggMan』(月の螺旋)。澤田氏はこれら2作品について、「『はじめての白さ』はショートフィルム。コメディーだが、大賞を取れなかった理由は、ギャグが見たことがあるようなもので、テンポも良くないから。『Flying EggMan』はインタラクティブな作品。もう少しアイデアがあったら良かった。キャラクターには個性がある」と評した。

また、表彰式典で行なわれたパネルディスカッションには、今回の作品選考委員を務めた河井信哉氏(映画プロデューサー)、大場康雄氏(CGクリエイター/(株)ナムコ開発技術部主任)、福井信蔵氏(ウェブプロデューサー/(株)ビジネスアーキテクツ代表取締役)らが登場、第2回国際ブロードバンド大賞への応募を目指す人たちに向けて、「今回は期待していた割にいい作品と出会えなくて残念だった。目から鱗が落ちるようなことがかけらでも入っていれば」(福井氏)、「僕自身、とにかく誰も見たことのない世界を皆に見せてあげたいという気持ちでやっている。誰も体験したことのないような世界を表現したコンテンツを目指してほしい」(大場氏)、「とにかくアイデア。映画『Jam Films』で岩井俊二監督は秋葉原で買った家庭用ビデオで作品を撮った。誰でも買えるものを使いながらいかに自分らしさを出すかということ。短くてもいいから、アイデアだけでドキッとさせることを考えて制作すればいいのでは」とアドバイスを送った。

パネルディスカッション
パネルディスカッション。左から、河井氏、大場氏、司会を務めた山口康夫氏(MdN編集部編集長)、福井氏

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