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日本ストレージ・テクノロジー、ATA HDDを利用した低価格ディスクアレイを発売

2002年12月18日 20時44分更新

文● 編集部 栗山博行

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日本ストレージ・テクノロジー(株)は18日、パソコン用のATA HDDを利用することで、低コスト/大容量を実現したディスク・サブシステム『BladeStore』を発表した。出荷は2003年1月6日の予定。

ジョン・S・スクロッポ氏
日本ストレージ・テクノロジー(株)代表取締役社長 ジョン・S・スクロッポ氏

BladeStoreは、160GBのATA HDD(5400rpm)を5台搭載した、総容量800GBの“ストレージ・ブレード(Storage Blade)”を基本単位とするストレージシステム。ストレージ・ブレードは、オンボードのプロセッサーとメモリー、ファイバーチャネルインターフェースを搭載し、5台のHDDを1個のRAID 0ストライプとして見せているストレージユニット(OSからは800GBのSCSI HDDとして認識される)。ブレード1台あたりのディスクキャッシュは96MB。BladeStoreは、ストレージ・ブレードを最大10枚まで格納可能な6Uサイズのディスクアレイ『B150』と、フロントエンドに2Gbpsのファイバーチャネルポートを装備したRAIDコントローラー『BC84』の2つのコンポーネントで構成される。BC84は、5台から200台までのストレージ・ブレードをサポートするため、最小4TBから最大160TBまでのディスクストレージを構築することができる。価格は8TB構成で2680万円、20TB構成では6050万円。RAIDの再構成や容量拡張、SAN(Storage Area Network)のストレージ構築などを行なえる“Blade Store ストレージ管理ソフトウェア”が付属する。

ストレージ・ブレード
ストレージ・ブレード

BC84は、複数のストレージ・ブレードをまたいでRAID 0/1/3/5の構築が可能なRAIDコントローラー。ホストとの接続用に、2Gbpsのファイバーチャネルポート8つを装備し、最大転送速度は400MB/秒。最大入出力レートは2万IO/秒。アレイ側には、1Gbpsのファイバーチャネルを4ポート装備する。キャッシュメモリーは2GBで、ミラー構成の1GBキャッシュメモリーとしても利用可能。サポートOSは、Windows 2000/NT 4.0、Solaris 2.6/2.7/8、HP-UX 11.0、IRIX、AIX、NetWare 4.0、Red Hat Linux 6.0。

BladeStore『BladeStore』

BC84の本体サイズは、幅483×奥行き630×高さ17.5mm(4U)、重量は44.0kg。B150の本体サイズは、幅480×奥行き810×高さ25.9mm(6U)、重量は72.6kg。

セグメント
BladeStoreのセグメント

同社マーケティング本部長 吉川知男氏は「作成されたデータへのアクセスのほとんどは、最初の日か次の日に行なわれる。1週間をすぎるとアクセスはまれになり、90日をすぎるとデータはほとんどアクセスされなくなる。データ特性に応じた管理が必要だ」と発言、BladeStoreは、ミリ秒単位の応答が要求されるエンタープライズシステムと、分単位での応答が許されるDATを利用したライブラリソリューションの中間、秒単位のレスポンスで問題のない用途向けにラインナップした製品だという。

同社代表取締役社長 ジョン・S・スクロッポ(John S. Scroppo)氏は「世界のIT業界はリセッション状態にあり、日本のIT業界は最も深刻だ。このような時期に重要なことは、必要な時に適切な物に投資をすることだ」とし、エンタープライズ製品からテープドライブまでをラインナップした同社のストレージソリューションの優位性を強調した。

同社では、BladeStoreの需要をメインサーバーのバックアップやミラーリング用途、医療系、放送系など用途に特化したソリューション向けに見込んでおり、年間50セットの販売を目標として挙げた。

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