現地時間の18日、米Fossil社はPalm OS 4.1が動作する腕時計型PDAである“Wrist PDA”をCOMDEX会場で発表した。
現在の試作機では、Palm OS 4.1がただそのまま動いているようである。実際の製品では、小さいなLCD向けにユーザーインターフェースなどが変更され、たとえば標準ラウンチャーでは、4個程度のアイコンを一度に表示するものになる予定だという |
『Wrist PDA』は、米モトローラ社のプロセッサーDragonBall VZ-33MHzを内蔵し、160x160ドットの16段階グレースケール液晶ディスプレーを採用した腕時計型のPDA。基本的には現状のPDA型のPalm OS 4.1採用マシンと同じで、Palm OS 4.1で動作するアプリケーションはそのまま動作させることができる。パソコンとの接続はUSBで行なう、また、一般のPalm機と同じくIrDAインターフェースも持つ。
メモリーは、2MBのフラッシュメモリーと2MBのRAM。今回発表されたのは英語版で、2003年の上半期に出荷予定であるほか、日本語版やヨーロッパ言語版の開発も予定されているという。
バッテリーは、組み込まれた充電可能なリチウムイオン電池でおよそ4日間の利用が可能だという。本体部分のサイズは幅35x奥行き51x高さ12.5mm、重さは5.7オンス(約162g)となっている。
本体側面には、2つのボタン(ページ送りボタン)とロッカースイッチ(Palm機の上下カーソルキーに相当か?)が付いている。また反対側面にも1つボタン(Backボタン)がある |
発表会場には試作機が持ち込まれていたが、画面は、まったく現行のPalm機と同じ。液晶ディスプレーは小さいものの、解像度は、m500やPalmVと同じである。本体側面には、2つのボタンとシーソースイッチがあり、これである程度の操作が可能なほか、液晶部分がタッチパネルとなっており、ここからグラフティ入力を行なうことも可能となる予定だという。ただし、従来のPalm機と違い、独立した“グラフティエリア”を持っていないため、必要に応じてソフトウェアでグラフティエリアを表示させることになるという。こうした細かい部分の違いがあるために、Palm OS 4.1用のアプリケーションの一部では操作が行えないために利用できない場合もあるという。
標準内蔵のアプリケーションは、アドレス帳(Address Book)、予定表(Date Book)、To Do、メモ帳(Memo Pad)、ノート(Note Pad)、電卓のほかに、ユーザーが表示をカスタマイズ可能な時計プログラムがある。
ケースは金属製で、バンドも金属製。バンドの留め金付近に小さなスタイラスが組み込まれている。これは、ゼンマイを巻く金具に似たもの。
デザインとしては2種類あり、“FOSSIL”ブランド、“ABACUS”ブランドでそれぞれ販売されるという。両者の違いは、ネクタイを締めるようなビジネスマン向けと、カジュアルな服装用というファッション性の違いだという。