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SL-C700

【第25回】キーボード、VGA液晶モニタ搭載の新Linuxザウルス

2002年11月15日 00時00分更新

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創立25周年を記念してスタートした雑誌&WEBサイト連動企画「POWER PUSH」では、月刊アスキー編集部とASCII24編集部が選んだ“今一番ホットな製品”を紹介する。PC市場を最前線でウォッチする2編集部のイチオシアイテムを見逃すな!

「SL-C700」。Excel互換の表計算ソフト「Hancom Sheet」のセルの細かさに注目していただきたい。

 画面を見れば誰でも欲しくなるPDA。それが、シャープの新しいLinuxザウルス「SL-C700」だ。秋のCEATECで初展示され、「キーボード付きLinuxザウルス」として話題になった本機だが、12月14日に、ついに正式発売となる。ノートパソコンと同じ体裁から、くるりと液晶を反転させて閉じれば、通常のPDAのように片手持ち=縦画面で使うことも可能だ。価格はオープンだが、予想されるのは5万円代後半で、実機を見た方ならば必ず「安い!」と感じてしまうであろう価格設定だ。これは、シャープが戦略的な価格設定をもって市場に卸している(オープン価格なので)ことを意味する。なにがなんでも普及してほしい……。こうしたシャープの意気込みが痛いほど伝わってくるのが、このSL-C700(以下C700)なのだ。

液晶を回転させれば、縦長タイプとしても使用可能だ。液晶を回転させた時点で画面も切り替わる。
 C700のもっとも大きな特徴はその液晶画面だ。3.7インチの大きさに30万7200画素を配置し、640×480ドットの高精細を誇る。スケジューラや表計算ソフトなどを表示した際に、その細かさをもっとも実感できるのだが、写真を表示させると、「印刷物ではないのか?」と思ってしまうくらいディティールが細かく美しい。これは、「高精細」「液晶ガラス面に回路生成が可能」という特徴を持った、シャープ自慢の「システム液晶」が用いられているからだ。C700の液晶パネルのワクには、「CG Silicon」というロゴも入っている。来年から本格的な量産が始まるシステム液晶(CGシリコンとも呼ばれる)は、ザウルスだけでなく今後さまざまなシャープ製品に搭載されていくことになるだろう。

 次に気になるキーボードだが、筐体を手に持っての親指打ちと、筐体を机などに置くノートパソコンのような打鍵方法の両方が想定されたものになっている。ノートパソコン的打ち方についてだが、すべての指をホームポジションに置いて打鍵というわけにはいかないものの、そこそこの広さはあるのでメールを書くには不自由をしないだろう。極力アルファベットキーを大きくしてあるなど、ユーザーへの配慮も感じられる。

 ソフトウェアで注目したいのが、PCのクリップボードイメージを直接取り込むことのできる「ザウルスショット」機能だ。これは、国内では初代Linuxザウルスとなる「SL-A300」にも搭載されているLinuxザウルスの目玉機能だが、A300よりも進化して登場した。従来のザウルスショットは、USB経由で接続されたPC上の画面と、範囲指定した文字列を取り込むことができたのだが、今回はプリントイメージも画像として取り込むことが可能となった。だからたとえば、PC上で作成した10ページのPowerPointを、10枚の画像として取り込むことなどが可能だ。

 そして、C700に同梱されるソフトウェアで注目したいのがメディアプレーヤだ。これは、C700をマルチメディア的な用途で使えることを、シャープが保証していると考えてもよいだろう。現在PDAでムービー再生が可能であることなど珍しくも何ともないが、C700はVGAの高精細なシステム液晶であり、掌に入るAV機器としてはもっとも高品位な環境ということもできる。従来機のA300がビジネス色の強いものだっただけに、C700もビジネス系の使い方をついつい想定してしまうが、最小のAV機器といったとらえ方をすると、その使い方もますます広がりそうだ。

 電池の駆動時間は若干短く感じてしまうが、取り替えることが可能なので複数用意して持ち歩くのがよいだろう。A300のように、電池がなくなるとインストールしたアプリケーションも含めてデータがすべて消えてしまうようなこともない。

 まずは店頭にてC700の美しさを体験していただきたい。次の瞬間に財布を開きたくなる方は多いはずだ。



C700の発表会にて撮影。デジタルカメラで撮影し、さらに画像に加工もかけているため、正確な写真とは言い難いが、C700の精細さについては多少なりともおわかりいただけるだろう。こちらも発表会の写真。アイ・オー・データ機器の、CFタイプビデオカードのデモンストレーション。C700のCFスロットにアイ・オー・データ機器のCFタイプビデオカードを差せば、C700上の画面を外部ディスプレイに表示可能だ。掌サイズのプレゼンテーションマシンというわけ。
SPEC
OS Linux(Embedix)
CPU Intel XScale(PXA250-400MHz)
本体メモリ フラッシュメモリ64MB(ユーザーエリア 約30MB)、SDRAM32MB(ワークエリア)
モニタ 640×480ドット 3.7インチ 6万5536色(システム液晶)
カードスロット SD×1、CF×1
接続端子 I/Oポート、ステレオヘッドホン、IrDA
入力 キーボード、タッチパネル
使用可能時間 連続表示約4時間50分
バッテリ リチウムイオン充電地(取り外し可)
サイズ (W)120×(D)83×(H)18.6mm
重量 約225g

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