日本電気(株)は11日、指に光を照射し、指の内部で散乱する光をイメージセンサーで読み取る“指内散乱光直接読取方式”を採用した指紋センサーを搭載する指紋認証モジュール『SA301』の販売を開始したと発表した。価格は、開発用サンプル『SA301-11』が1個あたり10万円、製品版『SA301-10』(100個口)が383万円。15日に出荷を開始する。
『SA301』は、パソコン、玄関のドア、シャッター、リモコン、ATMなど、セキュリティーが必要な企業・家庭向け機器に組み込める指紋認証モジュール。指内散乱光直接読取方式の採用で、乾燥指や湿潤指などに対応するほか、指紋センサーの解像度を800dpiにしたことで、子供の指など、隆線ピッチが細かい指紋に対応する。衝撃や静電気、紫外線などに対応した特殊保護ガラスをセンサーの表面に採用し、屋外での使用を可能にしたという。
登録指数は200指。照合精度は他人許容率が50万分の1回以下、本人拒否率が2000分の1回以下。サイズは認証部が幅44×奥行き48mm、センサー部が幅42×奥行き50mm。認証部とセンサー部を接続するフラットケーブル長は約70mm。重量は50g以下。外部インターフェースはシリアル(RS-232Cレベル)。通信速度は9.6～115kbps。電源条件は電圧が5V±5パーセント、消費電流が500ミリA以下。環境条件は温度が摂氏0～40度、湿度が20～85パーセントRH、結露なきこと。
