Intel/Albatron/アスク
実売価格:1万1000円前後(Celeron-2GHz)
実売価格:1万5000円前後(PX845PEV Pro)
発表はすれど、実際の製品は一向に登場しないAMD陣営を横目に、Intelはこの秋も新製品攻勢を続けるようだ。まず、9月19日にリリースされたのが、Celeronの最上位モデルの“2GHz版”だ。
2次キャッシュ据え置きで
若干残念な新Celeron
写真1 キャッシュは128KB止まりなものの、動作電圧は1.525VとPentium 4-2.80GHzと同ステッピングでオーバークロック性能にも期待が持てる「Celeron-2GHz」。 |
11月21日にリリースされた「インテル Celeron プロセッサ 2.10/2.20GHz」。写真をクリックすると当該ニュースに移動します。 |
ついに2GHzの大台に乗せた、この新Celeronの最大の特徴は、採用しているコアが0.18μmプロセスのWillametteベースから、0.13μmプロセスのNorthwoodベースへと変更されたことだろう。これにより消費電力、発熱が抑えられ、TDP(熱設計電力)も1.80GHz版の66.1Wから、52.8Wと逆に大きく下がった。しかし、“P4-Celeron”の大きな足かせとなっている2次キャッシュは、128KBのままとどめられた。よって、クロックあたりのパフォーマンスアップは期待できない。
ただ、コア電圧が1.525Vであることからもわかるように、Pentium 4-2.80GHzで新採用されたC1ステッピングが用いられている。となると、かなり大きな動作マージンを持つ可能性は高い。
IntelもDDR333を推進へ
i845PE登場
写真2 DDR333対応の新チップセット搭載以外にも、3COM製Ethernetコントローラ搭載が目新しいAlbatron製i845PE搭載マザー「PX845PEV Pro」。 |
「インテル 845PE チップセット」ニュース |
一方、i845PEは名前からわかるとおり、i845Eの後継チップセットで、DDR333(PC2700)に新たに対応した。実はi845Eと同時に登場したグラフィック内蔵のi845GではDDR333動作が隠し機能で装備されており、実際一部の搭載マザーで設定を持っている製品があった。PC2700とPC2100のメモリモジュールの価格差はかなり小さくなるなど、PC2700の普及は確実に進んでおり、タイミングを見計らってPC2700への正式サポートを開始したということなのだろう。
i845PEで組み合わされるSouth Bridgeは、i845E/Gと同じUSB 2.0機能内蔵のICH4。i845E以外にも、i845Gの後継にあたるi845GE、AGPのサポートを省いた廉価版にあたるi845GVも同時にリリースされており、すべてFSB 533MHzとPC2700に対応する。なお、AGP 8xには対応せず、IDE機能もUltraATA/100対応どまりとスペック的にはVIAやSiSなどのサードパーティ製チップセットにやや劣る。
今回紹介するi845PE搭載マザーは、各種PCパーツの代理店としてよく知られている、アスクが取り扱う台湾Albatron製「PX845PEV Pro」だ。AGPスロット×1、PCIスロット×5とごく標準的なATXフォームのマザーボードと言える。なお、DIMMソケットは3本装備するが、4バンクまでしかサポートしないのはi845Eと同様。両面実装のDIMMを利用する際は2本まで、最大メモリ容量も2GBまでとなる。
写真3 10BASE-T/100BASE-TX対応の3COM製Ethernetコントローラ「910-A01」。3COM製カードでは「3Com OfficeConnect 10/100」という製品で用いられている。 |
オンボード機能はAC'97によるサウンドとEthernetコントローラくらいだが、このコントローラに3COM製のものを採用しているのは珍しい。また、オーバークロック設定も豊富。1MHz単位でのFSB設定のほか、コア電圧、DIMM電圧の変更機能も持つ。メモリクロックはFSBとの倍率で決める形式だ。なお、FSB 400MHzのCPUを用いた場合は、DDR333の設定は不可能で、DDR266までの対応となる。