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サン・マイクロシステムズ、グリッドコンピューティング環境の構築/運用を行なうリソース管理ソフトを発表

2002年10月30日 23時46分更新

文● 編集部

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サン・マイクロシステムズ(株)は30日、グリッドコンピューティング環境の構築と運用を行なうためのリソース管理ソフト『Sun ONE Grid Engine 5.3』の無償ダウンロードによる提供を同日付けで開始すると発表した。併せて、ポリシーベースのリソース管理機能を搭載した上位バージョン『Sun ONE Grid Engine Enterprise Edition 5.3』の販売を開始すると発表した。

『Sun ONE Grid Engine 5.3』

『Sun ONE Grid Engine 5.3』は、生産効率を向上させるグリッドコンピューティング環境の構築と運用を行なうためのリソース管理ソフト。グリッドコンピューティングは、ネットワークに接続された複数のコンピューターを仮想的に1つの巨大なコンピューターとして管理し、ユーザーが必要なときに必要なだけコンピューターのリソースを提供できるのが特徴。同社は、グリッドコンピューティング環境を用途により分類し、部門やチーム内などの小規模なグリッドコンピューティング環境を“クラスタ・グリッド”、複数の“クラスタ・グリッド”やネットワーク内のほかのコンピューターを一元管理する大規模なグリッドコンピューティング環境を“キャンパス・グリッド”と定義しており、『Sun ONE Grid Engine 5.3』はクラスタ・グリッドに対応する。ジョブに適したコンピュータリソースの自動検索と負荷分散、CPU/メモリーの使用率の最適化などを搭載しており、対応OSは、Solaris 2.6/7/8/9(SPARC版/Intel版)、Sun Linux 5.0、x86上で動作する Linux kernel 2.4(互換を含む)。

『Sun ONE Grid Engine Enterprise Edition 5.3』は、ポリシーベースの管理機能などを採用し、“キャンパス・グリッド”に対応した製品。予算、収益への貢献度、戦略上の重要度などに応じて、“Share-Treeポリシー”“Functionalポリシー”“Deadlineポリシー”“Override ポリシー”の4種類のポリシーを設定でき、階層化することも可能。セキュリティー保護にはOpenSSLベースのセキュリティフレームワークを採用する。

ともに、膨大な数のジョブの同時処理や、高度な科学技術計算を限られたコンピューターリソースで処理しなければならない分野での利用を見込んでいる。同社では今後、インターネットを利用して遠隔地の“キャンパス・グリッド”を一元管理する“グローバル・グリッド”にも対応する予定としている。

『Sun ONE Grid Engine Enterprise Edition 5.3』の価格は、メディア・キットが8000円(英語/日本語/仏語/簡体字中国語、ライセンス含まず)、ライセンスが1~50CPUの場合300万円から(グリッドに登録するCPU数による。

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