デルコンピュータ(株)は28日、同社の従来モデル『DIMENSION 4500C』に比べて容積比50%と小型化を実現したコンパクトデスクトップパソコン『OptiPlex SX260』を発表、都内で記者会見を開催した。記者会見場には、米デルコンピュータ会長兼CEO(最高経営責任者)のマイケル・デル(Michael S.Dell)氏とデルコンピュータ(株)社長の浜田 宏氏が出席し、日本市場への取り組みや、主に日本の顧客の声に応えて開発したという新製品の概要について説明した。
米デルコンピュータ会長兼CEO(最高経営責任者) マイケル・デル(Michael S.Dell)氏 | 記者会見に出席したマイケル・デル氏(左)とデルコンピュータ(株)社長の浜田 宏氏(右) |
記者会見の席上で、マイケル・デル会長は、「『OptiPlex SX260』は、世界に先駆けて日本で発表する新製品。デルの売り上げを見ると、西欧を抜いて、日本が世界第2位の市場になっている。店頭でデルの製品を直接触れる“デル・リアルサイト”は日本が最初に始めたもので、アメリカにも同様の仕組みが持ち込まれ、カナダでも実験的に始まっている。今後は中国や欧州でも行なう予定がある。“DIMENSION 4500C”(省スペースデスクトップパソコン)や“Inspiron X200”(B5ノート)も日本の顧客の声から出た製品が、世界中で支持されている。日本の顧客には感謝している」と述べた。
浜田社長も、「日本を主なターゲットとする製品は、今年すでに3製品出ている。今後は日本市場に対して新製品の投入だけでなく、サーバー/ストレージ/サービスの3つ“S”に特に注力していく。また、来年以降は周辺機器やソフトウェアについても、例えばプリンターなど、的を絞って投入していく予定がある」などと、今後の展開を明らかにした。
また、デル会長は記者からの質問にも積極的に答え、「TabletPCについては、病院など特定の市場から興味を持たれており、各社がパイロットモデルを出している。こういう製品に興味はあるが、デルは従来もこれからもハイボリュームの市場に重点的にうっていく。TabletPCについては、しばらく市場を観察していく」「米国で販売している“ホワイトボックスPC”については、米国の小規模(25人以下程度)でITリソース導入の選任者がいない企業に喜ばれている。これは米国独特の市場であり、テストケースと考えている。米国以外で同じようにホワイトボックスPCが受け入れられるとは思っていない」と語っている。
記者会見の席では、『OptiPlex SX260』を実際のデスクに設置した例を見せながら、筐体のコンパクトさをアピールしていた |
今回発表された新製品OptiPlex SX260は、幅247×奥行き242×高さ85mm、重量3.45kgと小型軽量な本体が特徴で、オプションの壁設置用ブラケット(ネジ止め式)を使えば壁面や机の脇に固定可能なほか、液晶ディスプレーのスタンド(後ろ側)にセットしてディスプレー一体型パソコンのように使うこともできる。
この小型筐体を実現するため、
- 2.5インチHDDを搭載し、光メディアドライブも同社のノートパソコン“Latitude Cシリーズ”と同じマルチメディアモジュールを採用(Latitude C用オプションの流用も可能)
- PCIスロットを省略
- 内蔵電源ユニットを省略し、ACアダプターを利用
――などの工夫を行なっている、と説明した。